コラム


by katorishu
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体育の日、か。自由業には祝日もウイークリーと同じ

10月10日(月)

体育の日。近くのシーサイド駅の上にある「オーバル広場」では、少女達のダンスフェスティバルが行われている。若いというのは、それだけで価値がある、とあらためて思う。老年もそれなりの味わいはあるのだが。ワクワ

体育の日、か。自由業には祝日もウイークリーと同じ_b0028235_13553620.jpg
ク感、ドキドキ感が減退していることは否定できない。(写真は昭和初期の女優のタマゴ。モガの典型)

★さて「夢」である。本日、へんな夢を見た。旧知の某テレビ局の最高幹部氏に講演して欲しいと頼まれ、テレビの現況について日頃思っていることを率直に90分ほど喋った。

聴衆の反応もよく、いい話ができたと思ったら、その後、局の控え室によばれ、「香取さん、なんてことを喋るんですか」と幹部氏は怒り心頭。「思ったことを喋ってくれというから喋ったのに、どこが悪いの」といったが、彼は聞き入れず、「もう絶好だ」と。

「ふざけんな」と僕はつかみかかり、昔、柔道の得意技であった「左袖釣り込み腰」の大技で投げ飛ばそうとして、目がさめた。

★夢を毎日みるが、妙に現実感にあふれていて、目がさめて「夢でよかった」と思うことも多い。カミサンにいわせると、最近、「どうして、こんなことがわかんないんだ」と説得というより強い調子で説教していることが多いという。夢の中で喋ったり、特に行動したりすることが現実の声や行動となる「ビョーキ』に、レム睡眠障害、あるいはレム睡眠シンドロームがある。

何年か前、アーカイブズの視察で北京にいったのをきっかけに、長年服用していた睡眠薬をやめた。そうそう、睡眠薬を常用するようになったのは日米共同制作のドラマの打ち合わせでロサンゼルスにいったとき、ドラッグストアで大量に睡眠薬を買い込んでから。以来、10数年、一種の「薬中」になっていたのではないか。「仕事に支障をきたすほど」副作用がきつくなったので、北京にいったあと思い切ってやめた。すると、間もなくして、この症状が現れた。

★慈恵医大病院に3ヶ月に1回、薬をもらいにいく。ものの本には、3割の確立でパーキンソン病になり3割の確立でレビーなんとかという認知症になるが、あとは特になんでもないとか。担当の医師は「大丈夫ですよ。文筆の仕事ができるんですから」といってくれるが、あまり改善しない。特効薬がなく、しばらく付き合っていくしない。目下、僕のかかえている唯一の「持病」だ。ほかはどこも悪くなく、朝晩、腕立て伏せを連続60回、2度行う。

★それにしても、夢って面白い。ひところフロイトの「精神分析入門」その他、夢に関する本を何冊も読んだが、いまだに、なぜ現実とは違う、時に突拍子もない夢を見るのか、わからない。一方で、子供のころから、夢は僕にとって「別の人生」でもあった。ほんとうに多彩で豊かな夢をみた。死後、竜宮城にいった夢や華厳の滝より十数倍も大きな滝も見たし、中学生のときは中国で人民解放軍においかけられ忍者のように川の底に沈んで竹を水面上につきだし息をしたり、カンテンのようにぶよぶよした死後の世界を泳いだり……。子供ころ、家にあった妖怪の画集や「戦争画集」をよく見て、空想をふくらませたのも、一因か。

★毎日、今日はどんな夢を見るのかなと思いつつ床にはいり、本を読みつつ眠りに落ちる。怖くもあり面白くもあり悲しくもあり……。

夢みての流す涙に身がほそり、か。


by katorishu | 2016-10-10 13:57 | 文化一般