かに座の公演の反響
2005年 07月 08日
過日、横浜のかなっくホールで上演された「メアリーという名の姉」について、劇団かに座の田辺さんが、観客の記した感想をまとめた文書を送ってくださった。
とりあえず100通ほどの内容を、田辺さんが書き写したものだが、大半が「面白かった」「感動した」「笑えて涙がでた」「懐かしかった」「こういうホームドラマが今欠けている」「人物がうまく描き分けられている」「心を打つ台詞があった」……等々と記されていた。
かに座の常連のファンばかりでなく、初めてかに座の舞台を見たひと、芝居を初めてみたひとなどもいて、みなさん一様に感動してくださった……とのこと。
率直に、受け止め、次の作へのエネルギーとしたい。
「玄人」と「一般の御客さん」の受け止め方は違う場合がある。が、ぼくとしては、観客の圧倒的多数をしめる「素人」「一般の御客」を、満足させなかったら、ダメだと思っている。
いわゆる 「大衆演劇」ではないが、日常生活を描くリアリズム演劇の場合、特にみんなが見知っている「ホーム」を舞台にした作の場合、「素人」の目はそれなりに厳しい。
そんな人から、よかった、感動したという讃辞をもらうと、作者としても嬉しい。じっさいに上演した劇団かに座の人達の努力と精進のたまものであり、とりわけ主催者で演出を担当した田辺さんのおかげだが、関係者の汗は報われたというべきだろう。
物、物、物、金、金、金の文化はいい加減にして、こういうところから演劇や音楽などの裾野がひろがって欲しいものだ。