中国に関連の多い日
2005年 08月 10日
新宿の喫茶店「らんぶる」で行われた「哲学カフェ」に顔を出す。宗教学者の横山紘一氏が主催する集まり。以前、テレビのコメンテーターとしてよく出演していた植草克秀氏などの顔も。
韓国と中国、アメリカ、日本と複数の国で暮らしててきた華僑の湯(たん)さんと知り合ったのは、収穫であった。ほかに宗教書をだしている編集プロダクションの人など。二次会の飲み会で近くに座った人と、どうしてもよく話すことになる。
植草氏、湯氏……等々。改めて、一種の「取材」を兼ねて会う予定だ。
★8月10日(水)
午後、渋谷でテレビ関係者のO氏とあう。現在、日中合作の映画にかかわっており、8月17日から中国ロケに行くとのことだが、もし小泉総理が15日に靖国に公式参拝するようなことになると、中国側は反発し、この映画は制作中止に追い込まれるかもしれないという。
O氏からは、以前、ぼくが企画したアジア諸国を舞台にした物語を、中国側が面白い……とのことなので、舞台を中国各地にかえてストーリーを考えられないかとのこと。日中関係の推移によって、どうなるかわからない企画だが、なんとか実現したいもの。
O氏によれば、靖国問題に対する中国の関心はて強く、極めてナーバスになっているとのこと。 日中の経済関係が極めて緊密になっている中、小泉総理は敢えて靖国に公式参拝をするのか。それを日本国民がどうとらえるのか。総選挙で結果がでるはず。
選挙結果が、今後の日本外交の分かれ目になるに違いない。ぼく個人の意見は、日本国総理の靖国公式参拝は反対である。戦没者を慰霊するなら、靖国神社ではなく、宗教色のない国立の慰霊施設を作るべきだろう。
西郷隆盛を「賊軍」として排除してきた靖国神社を評価することはできない。
■夕方、渋谷のユーロスペースで映画「いつか読書する日」を見る。緒方明監督作品で、田中裕子主演。心に迫る佳作で、普通の人を淡々と描きながら、ここに確かに人生があると感じさせてくれる。小津安二郎の映画にも十分匹敵する佳作だ。
日本映画にも、地味ながら非常に感動的で面白い作品が出てきている。単館上映なので、少数の人の目にしか入らないが、こういうところで「本物」が生まれている現実には、希望がもてる。メジャーではないところに、日本の明日を読み取りたい。
この映画評は後日、ぼくのホームページほかで。