コラム


by katorishu
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脚本アーカイブ設立準備室オープン

 9月30日(金)
 早いもので、もう9月も終わり。いろいろなことが思ったように進まず、時間ばかりが徒に経過していく。
 脚本アーカイブ設立準備室オープンを記念したパーティが、足立区の文化施設「まなびピア」でささやかに行われた。文化活動を促進したいと願っている足立区が、日本放送作家協会の趣旨に賛同し、紆余曲折の末、「設立準備室」のオープンにまでこぎつけたのである。
 10月1日をもって、正式にオープンする。なにしろ貧乏団体なので、備品のパソコン等はリサイクルショップや100円ショップで購入したとか。

 テレビの脚本、構成台本などは、テレビ初期の「伝統」を引き継ぎ、放送が終われば捨てられる運命にあった。番組には玉石混淆、いろいろあるが、脚本家、台本作家が、精魂こめて書いたものも多い。それらは立派に「文化遺産」であり、散逸するにまかせるのは、あまりに惜しいので、とにかくこれを保存し、管理しようという趣旨でスタートした。

 タダでは収拾や管理保存は難しいので、行政や寄付に頼らなければならない。
 幸い文化庁も賛同し、少ないながら補助金をだすことになった。さらに足立区乗ったことで、スタートがきれた。関係する放送作家協会員は全員がボランティアである。(この件で、ぼくはほんのわずかの時間しかさけなかったが)
 ただボランティアだからといって「手抜き」をすることは許されない。ともかくスタートし、ぼくも収拾管理担当の委員長になったので、原則として毎週木曜日の11時から17時まで「まなびピア」の準備室に詰めることになる。
 足立区立図書館が1階から3階までをしめているので、あいた時間は資料調べや研究に利用させていただく。
 いずれ軌道にのり、「脚本アーカイブ会館」などが出来たとしたら、ボランティアではすまなくなる。強大な影響力をおよぼすテレビについて、番組の青図となる脚本、台本を一カ所で保存、管理し、誰でも自由に閲覧、研究できるようになれば、すこしは「放送文化」の向上に結びつくのではないか。
 自画自賛めくが、テレビ番組の質の低下がいわれている現在、意義のある活動だと改めて思ったことだった。
by katorishu | 2005-09-30 23:38