脚本アーカイブス
2005年 10月 13日
午前11時から午後5時まで足立区のまなびピアにある脚本アーカイブス準備室に。下の図書館でテレビ放送が始まった昭和28年の朝日新聞の縮刷版を借り、テレビ関連の記事をコピーしファイルをしたりした。
当時、テレビはメディアとしてとるに足りない存在で、テレビ欄なども数センチ四方の小さなあつかいだった。放送時間も午後の0時半ごろから午後8時ぐらいまでだった。
今の「隆盛」を思うと、まさに隔世の感がある。
午後5時からのテレビニュースで、楽天がTBSの株を買い占め筆頭株主になったとか。TBS幹部の慌てぶりが目に見えるようだ。テレビと通信の融合は早まるに違いない。
夕方、渋谷で早稲田大学で卒論を担当したO嬢にあう。彼女は西遊記のオリジナル漫画を卒論として書いた。そのチャレンジ精神は変えると思った。
ぼくのところに保管してあるその卒論を友人が見たいというので返してもらえないかとのこと。
返却ついでに雑談をした。彼女、卒業後は画廊に就職すると聞いていたが、やめて「フリーター」を選択したようだ。
創作的な仕事につきたいとのことだが、ほんとうのところ、何をやっていいのかわからないようだ。迷うのはいいが、そろそろ「これだ」という目標を定めてそれに向かって一種「物狂い」の姿勢で立ち向かわないと、希望はかなわない、とアドバイスをした。
いっそ、海外に出て、一年ぐらい暮らしてみては……ともいった。
ぼくが今、もし彼女の年齢であったら、迷うことなく 日本を飛び出し、世界放浪の旅などに出るにちがいない。日本と日本民族を、離れた距離から眺めるというのは、若い時期には大事なことだ。
若いうちに出来ることを、やらないとすぐ年をとってしまう、頑張りなさいといって別れた。