20数万で株式会社をつくった人と会う
2005年 10月 15日
夕方、カミサンとともに渋谷で最近20数万円で株式会社をつくった佐野氏にあい、いろいろと会社設立にまつわる話を聞く。
佐野氏は43歳で、大手電機メーカーをやめて独立に踏み切った。ストリート・ダンサーの踊り手でもあり、ストリート・ダンスのDVDを作成し、それを販売するのも会社の業務のひとつ。現在、彼一人で切り回している「個人企業」に等しい存在だが、知恵を生かして成功して欲しいものだ。
いくらかのアイディアや知恵はこちらも提供できる。
そのあと、居酒屋で2時間半ほど話を継続、いろいろなアイディアも出てもりあがった。過去の「成功体験」によりかかっている人と会っても時間の無駄だが、将来に向けて意欲ある精神をもち、実行力のある人と会うと、こちらも刺激される。
「年齢は関係ないですよ」という佐野氏の言葉にはうなずける。
才能とやる気のある無名の人が、チャンスをつかめる点では良い時代になったと思う。いろいろとマイナス面があるものの、やはりインターネットの威力である。
インターネットの力は前向きに評価したいものだ。
『実録・満鉄調査部』(草柳大蔵著)を大変興味深くよんでいる。以前、仕事の必要から一度読んだのだが、内容はほとんど忘れている。右翼も左翼もふくめて鷹揚に幅広く俊秀をひきいれた満鉄調査部というユニークな組織。現在の「シンクタンク」に相当するもので、当時としては世界有数の情報j機関でもあった。その成り立ちに政治家や経済人がどう関わったか、草柳氏は豊富な資料を駆使して克明に追っていく。
敗戦で関連資料の大半は焼却してしまったが、その後、関係者がいろいろな記録を残しており、それの掘り起こし作業も兼ねている。
「週刊朝日」に連載したもの。こういう本を書くのはノンフィクション作家としての醍醐味だろう。現在進行中のノンフィクションにとって、示唆に富んだ箇所がいくつもあった。