コラム


by katorishu
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本日も雨

 10月18日(火)
 本日も雨。秋雨前線が停滞しているとかで、嫌な気分になる。朝起きて海のほうに散歩に行こうと思ったのだが、やめにして布団の中で「あへん王」などの本を読む。そのうち眠くなり結局、昼近くまで眠ってしまった。久々に8時間ほど眠ったことになる。しかもレンドルミンなどに頼らずに。
 ずっと家にいるつもりだったが、結局、所用もあってカミサンと一駅電車にのり品川区役所へ。役所への届けなどをすませて、スタバで「創作」。気分がのらず、割合早めに出て、飲み屋の小路などをのぞいたりして家まで歩いて帰る。
 途中、うなぎを食べさせる一杯飲み屋に触手が動いたが、昨夜も外食、明日も外食になりそうなので、やめた。帰宅時間のサラリーマンの群れに抗するように歩く。

 世の中の流れからちょっと離れて、立ち止まって「流れ」を見ている気分だ。
 この先、人類はどこへいこうとしているのか、よくわからない。動物にはない肥大した欲望に突き動かされるまま悪知恵を精一杯働かせて「便利」で「快適」とやらの社会をもとめようとしている人間。とくに世の指導層、金持ち層といわれる人たちの言動は、離れて見ていると、時に滑稽でさもしくも見える。

 滞ったままの小説を、書き出しから試みてみた。原稿用紙にして3枚ほど。主人公の女性が奇妙な夢を見るところから入ったところ、これでいけるかなという気分になった。場所はシンガポールのラッフルズホテルで、背筋の伸びたイギリス夫人から、「あなた、左腕を、どこかにお忘れになったのでは」と呼び止められる……。ハッとして右手をのばし左手を触ろうとするが空を切るだけ。それから目の前が真っ暗になり奈落の底に落ちていき、自分の悲鳴でゆりもどされるように目がさめる。
 この出だしは悪くないぞ、という気分が持続するうち、20枚30枚と書いてしまいたいものだ。
 毎日、2時間ほどでも、小説執筆にあて、少しづつ階段をのぼるように書いていこうと思っているのだが、さてどうなるか。
 
 ノンフィクションの準備や、各種企画について、ない知恵を絞ったり……で、すぐに時間はなくなる。他にボランティア活動も、今のぼくにとって重要な柱になっている。そのため、他の時間がなくなる。読みたい本が本棚にずらっと並んでいるのだが。見たい映画、芝居もあり、行ってみたい土地もいろいろとあるのだが、手をこまねいているだけだ。
 こんな日々を送るうち、今年も終わりになっていくのだろう。漫然と流れていく時間に歯止めをかける意味で、読書などの「異界」に遊ぶのだが、逆に時間を加速させるときもある。
 時間の加速といえばパソコンである。パソコンに向かっていると、1時間ほどと思っていたのに、2,3時間が経過している。パソコンに熱中していて空腹を覚えたので、スイッチを切って立ち上がったら、数年が経過していた……という設定も面白いかもしれない。
 ああでもない、こうでもない、といろいろと妄想のようなことが浮かぶ。こういうことを愉しまなくては作家などやっていられない。ところで、ぼくはいろいろな空想や想像、妄想にひたるのが楽しいし、面白い。
 これで思うような作品が描ければいうことないのだが。
by katorishu | 2005-10-18 23:41