コラム


by katorishu
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松竹大谷図書館

 11月7日(月)
 東銀座にある松竹大谷図書館にいく。脚本アーカイブスの調査の一環。委員の津川氏、馬場氏と一緒。現場の責任者で司書の方に、収集、保存、分類等について話を聞いた。
 松竹本体から資金ででており、「収入」はほとんど得られない「文化事業」のようだ。
 松竹本社は建て替えられて新しい高層ビルに。以前、よく通った松竹本社の面影はない。
 大谷図書館の内部を見せてもらったが、ぼくのテレビ台本もいくつか保存されていた。
 事務室で作業をする7人ほどの人は全員が司書の資格をもっているという。全員が女性だった。そのことに何か意味があるのか質問したところ「たまたまです」とのことだった。

 都営浅草線経由で青物横丁で降りて帰る。といっても、真っ直ぐかえらずに品川シーサイドのコーヒー店により、2時間半ほど創作。
 帰って夕食後、いろいろな資料読み。合間に「駱駝祥子」をすこし読む。中国の「現代小説」はあまり読まなかったが、別種の趣がある。この作は一種のユーモア小説で、語り口に夏目漱石に似通うものがある。残りを読むのが楽しみだ。
 新聞は10分ほどしか読まず、テレビは見ない。特に見たいと思える番組がじつに少ない。読みたい本はいくらでもあるのに。昨日会った元NHKの小野氏が、今になって読書の愉しみがよくわかる、と話していた。そうです、本の中には人間の英知がこめられており、それに触れることは最良の快楽のひとつであります。

 産経新聞の千野さんから贈呈された近著「大阪の扉」を面白く読む。40年来の友人で、著書が出るとお互い送り合っているが、彼女の筆力は旺盛だ。「大阪特派員」として初めての大阪くらしで見聞したことをまとめたもの。大半は産経に掲載されたコラムだ。
 今年、彼女は産経の論説委員長になったが、このコラム集は柔軟性がありかろみもあって、読みやすい。
 論説委員長というのは新聞の編集現場の長で社説の「元締め」という存在。外信部長になったときも「女性初」であったが、論説委員長も「女性初」。
 政治がらみのことになると、ぼくとは論点に相当距離があるが、ほかのことでは「なるほど」とうなずける事も多い。
by katorishu | 2005-11-07 21:18