秋深し
2005年 11月 12日
秋深し隣はなにをする人ぞ、か。そろそろ朝晩の寒さを感じるようになった。
秋葉原で「執筆」したあと、足立区の学びぴあへ。脚本の収集・保存・管理の「委員長会議」であったが、14時開始なのに15時開始と思いこんでおり、1時間の遅刻。
慌てて北千住駅よりタクシーに乗った。タクシーに乗るのも久しぶりだ。
途中、脚本アーカイブスの「火付け役」の市川森一氏が、短い時間、顔をだす。
夕方、脚本アーカイブスの委員3人と、北千住の「寿司食堂」で食事しながら、侃々諤々。小さな組織でも「組織」と名がつくところには、いろいろな問題が派生する。
それぞれが「物書き」で、一過言持っている人が多く、価値観もそれぞれ違い、その上にボランティアが基本。しかし、接する相手は公務員であったり、専門職であったりで、ボランティアではなく、「生業」として関わってくる。ある線を越えると、ボランティアではすまなくなるのだが、利潤を生み出す「企業」ではないので、とにかく資金がない。関係者は手弁当で、ボランティアを越えた活動をしなければならなくなるのだが、単発のイベントならともかく長期に取り組むプロジェクトとなると「使命感」だけではむずかしい。
暇と金が余っている人ならいいのだが、そういう人はいない。株で資金を増やそうなどと考えている人は、こういう「金にもならない」作業には関わらないのですね。
みんな自分のことで精一杯ということなのでしょうが、ときには「ジコチュウ」から抜けだし、社会を俯瞰で見る視点も大事。それにしても、「ジコチュウ」という虫が大繁殖している現代日本。文化は彼等に根絶やしにされてしまうのでは……と危惧するこのごろです。