次世代にバトンタッチをしなければ
2005年 11月 27日
日曜日は恒例のハンストの日。午後遅く起きるので、ハンストといっても、ぼくの場合、1日1食を抜くだけであるが。旧友の末延氏の呼びかけに応じてはじめたもの。
そもそもはイラクへの自衛隊派遣に反対のための「1市民」の抗議の表明の形である。
近くの品川シーサイド駅近くのコーヒー店にシナリオ義塾の教え子がきた。彼の書いた20枚シナリオ(ペラ20枚。ペラとは映画業界用語で200字詰め原稿用紙のこと)を講評するから、この日時にくるようにといった。
テレビドラマの場合、ペラ2枚が、2分の分量に相当する。従って60分のドラマであったら、ペラ120枚が平均の原稿枚数である。
本日、やってきた青年は27歳で、プロの作家を志望している。プロになるためには、日々、精進が必要で、そういう努力を面白い、楽しいと思えなければ、作家を志すのをやめたほうがいいと話す。
数回分の講義を受けたような価値があった……と青年は述懐していたが、どのように伸びていくか、あるいは途中で挫折してしまうか。
こういうことは、すべてボタンティアでやっている。意欲ある若者に、ぼくなりに獲得した体験をなんとかバトンタッチして、いい作品を書いてもらいたいという思いでやっている。
現在の「日本文化」は危機的状況だとぼくは思っている。先人から受け継いできた文化遺産が次世代にうまく継承されていっていない、と日頃から感じている。
人を批判しても仕方がないので、自分で出来る範囲で、バトンタッチの作業をしていきたい。
少々「ええカッコし」と思われるかもしれないが、そうでもしないと日本文化は衰退する一方のような気がする。ぼくがアドバイスしたり指導したりする中から一人でもプロに値する作家が育っていって欲しいものだ。