異郷の恋の上演
2005年 12月 03日
夕方、慶応大の「来訪舎のエントランスホール」で永井荷風の戯曲「異郷の恋」の公演。といっても、荷風の戯曲そのままではなく、学生の森田ふえこ嬢の翻案、演出によるもの。
いろいろな制約のもと、学生の手がける舞台としては、成功であったのではないか。
この催しの仕掛け人である末延氏の15分の講演のあと、40分ほどの舞台がはじまった。照明ほか舞台のテクニックに難はあったものの、思っていたよりずっと興味深いものだった。
一種の朗読劇に仕上げ、シンプルに刈り込んだ点は評価すべきなのだろう。
開演前、スライドで映し出される1920年、30年代のニューヨークの絵葉書が面白かった。終わって打ち上げパーティ。慶応の教官の藤崎氏や慶応の学生で24歳になるO君と話した。最初30半ばの人かと思えるほど「老熟」した感じの人だった。読者家でよくものを知っている。科学思想史を研究したいとのことだが、慶応には指導教官がいないようだ。
終わって日吉の町にある「まりも」という古い喫茶店で、歓談。カメラマンの白岡氏ほか。荷風にからめた文学談義になった。
たまにはこういう空気にひたるのもいい。
帰路、カミサンと一緒に大井町駅の鰯料理の店に思わずはいり、軽く飲む。これは余計な食物摂取であり、ごくたまでないと肥満の原因になる。仕事は昼間の4時間ほど。
口内炎ができ、虫歯などと同じで少々鬱陶しい。