コラム


by katorishu
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証人喚問を見る

 1月17日(火)
 風邪がまだ治らず、執筆作業に気持ちが入らないので、ヒューザーの小嶋社長の証人喚問をテレビ中継で見た。
 過日の証人喚問の自民党議員のひどさは失笑というより怒りを覚えるものであった。今回は世論を恐れているのだろう、自民議員も比較的核心をつく質問をしていた。それに対し、小嶋社長の答えはいただけない。
「刑事訴追を受ける恐れがあるので、それについては答弁をさしひかえさせていただきたい」
 この言葉を連発し、7,8割は答えていなかった。答えると「刑事訴追」されるということで、それだけ「悪」をやっているということだ。清廉潔白なら、誰にも恥じることなく堂々と話せるはずだ。
 罵倒の言葉をはいたりした前回の参考人招致の時とちがって、刑事罰がつきまとう証人喚問では、うつむき勝ちで声を低くぼそぼそ声で話す。
 往生際の悪い人だ。 政治家の名前が何人が出てきたのが収穫のひとつといえようか。安倍晋三幹事長の秘書に頼みにいったことや、石原慎太郎都知事にも……等住民集会で話したことを民主党議員が暴露していた。

 政官財の癒着の構造が日本社会の癌である。これをあばきだすためにも、検察は刑事告発も含めて徹底してやってもらいたいものだ。
 そうしないと、真面目にこつこつ働き、ささやかに生計を維持している多くの人は救われない。
 どうも小嶋社長は伊藤公介議員など森派の議員と公明党の議員と頻繁に接触していたようだ。いずれも与党の議員であり、利権にありつける立場にいる。
 一方のライブドアにも特捜の手がはいったが、彼に政界入りの手をさしのべたのも小泉側近である。日本の支配層に巣くっている膿を徹底的にえぐりだし、白日のもとにさらすことなしに、本当の意味の「改革」など進むはずはない。

 人は権力を握ると必ず腐敗する。腐敗の温床であった経世会から権力を奪った森派が、今や腐敗の温床になろうとしている。シャッポの小泉総理は一見、クリーンそうだが、周囲にはたたけば埃の出そうな人たちが散らばっている。この二つの事件が突破口になればと願いたいのだが。
by katorishu | 2006-01-17 20:49