コラム


by katorishu
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フリーズする脳

 2月1日(水)
 雨の日、一日中、家にいてもいいのだが、どうも体を動かさないと体調が悪いので午前9時から外出することにした。図書館で4時間、喫茶店3軒にそれぞれ2時間、計10時間、外で仕事をした。もちろん執筆作業。ノンフィクションを原稿用紙換算で30枚ほど書いたのではないか。
 こういう日は、ある満足感にひたれる。
 やはり貧乏性というか一種のワーカーホリックなのだろう。体や脳を常に活性化していないと、生きている気がしないのである。
 本屋で「フリーズする脳」(築山節著、NHK出版)を買って読み始めた。現在、一番心配していることは脳がフリーズすることである。何年か前、半日間だが記憶が喪失してしまったことがある。MRIやCTスキャンを病院でとってもらったが、どこも悪くないとのことで、医師も首をひねっていた。

 恐らくストレスからきた一過性の記憶喪失症なのだろう、今もその半日の記憶はもどらない。比較的、記憶力はよく、だからあまり勉強もせずに、各種の試験に際し、ほとんど一夜漬けですませてきたのだが、強みであるはずの記憶力が減退してしまったら、自分が自分でなくなる。
 その点、加齢故か若干心配になることもある。シナリオ塾などで話していて、次にこの話をしよと思っていたのに、一段落がつき、いざその話をしようと思ったところ、何を話そうとしていたのか、浮かんでこないのである。
 脳こそがすべてと思っているので、仮に惚けてしまったら自分が自分でなくなるので、誰かに殺してもらいたいものだ。

 風邪が長引き、すでに2週間以上、風邪声で微熱がある。もしかして他の病気も考えられるが、敢えて病院にいかないことにしている。天命ということを、最近、思う。
 文明の進展で人間はすこし傲慢になりすぎている。宇宙から見れば人間など、塵芥のような存在であり、牛や豚、ゴキブリなどと、本質的には大差がない。
 牛や豚を必要以上に殺して食べている現代人を思うと、ヒトラーを非難できなくなる。
 今こそ、人間以外の動物の視点にたって地球を考えていかなければいけないときだと思う。最近読みつつある「ピークオイル」という本によると、あと35年で石油資源は枯渇に向かうとのことだ。そうなった暁には先進国の文明は崩壊する。
 
 一方で石油はじつは有機物の堆積で生成されたものではなく、無機物から生まれたという説がる。その説によれば石油資源は無尽蔵ということになるのだが。
 ぼくは有限という考えを支持したい。無尽蔵だからばんばんつかうようなことになったら、地球環境は悪化し、穀物類は不作になり、早晩、全地球的に飢饉に見舞われるだろう。
 そうでなくとも、人口は過剰に増え続けているのである。中国でさえ今や食糧輸入国に転落している状況である。とくに先進国が社会のシステムを根本的に変えないと大変なことになるだろう。
 自由競争による経済発展を金科玉条のように考えているアメリカに、世界をリードさせていったら、いずれとんでもない事態になるに違いない。
 今こそ人間は謙虚になって古代縄文人などに学ぶべきではないか。それが極論だというのなら、せめて理想的なリサイクル社会であった江戸に学ぶべきである。
 歴史から教訓を得ない民族は早い時期に滅びにむかうだろう。ここ10年ぐらいが、人類が滅びに向かうかどうかの分岐点ではないのか。
 社会をリードしている政治家、経営者、マスコミ関係者に、この問題を深く真剣に考えて欲しいものだ。すでに手遅れなのかもしれないが、すこしでも人類の滅亡を遅らせるてめに大事な方策だと思うのだが。
by katorishu | 2006-02-01 21:57