コラム


by katorishu
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広告業界も戦国時代へ

 3月18日(土)
■昨日、夕方から渋谷で「428会」という勉強会の発会式に出席。渋谷のパルコの向かいの勤労福祉会館で。パルコのブームをつくったコマーシャルの仕掛け人西原氏の紹介で参加した。西原氏はすでに現役を引退して年金暮らしがだが、FM東京のワールドの番組なども手がけた人で10年来の知り合い。率直で気取らず、面白い人だ。

「428会」は西原氏の飲み仲間が中心になって「飲んでいるだけでは時間がもったいないので、勉強会のようなことをやろう」ということで、第一回の開催にこぎつけた。20数人が参加したが、主催者がCM関係者ということもあって、半分ほどは広告業界の人。
 第一回の報告者は博報堂の営業部長のK氏。宣伝業界の実情などについて。コマーシャルがいかにわれわれの生活の中に浸透し、影響力をもっているか等々、率直な報告で面白かった。

 広告業界は総額6兆円に達する業界で、電通が2,2兆円を、博報堂が1,1兆円を扱っているのだという。選挙も広告会社が仕切っていて、自民党は電通が、民主党は博報堂が仕切っているとのこと。この業界も「おいいしい」時代はすぎ、激しい競争に見舞われつつあり、5年後、今の会社があるかどうかわからないという。

 今、一番安定しているのはテレビ業界だが、ここも5年後はどうなっているか。
 月曜発売の「週刊ポスト」で、村上ファンドが電通を買収の動き……と記していた。テレビ界を仕切ってきたのは電通で、世論の動向に強い影響力を発揮してきたのだが、仮に村上ファンドが買収に成功すると、外資がはいってくる。
 日本の世論が外資の影響を受けることになるのだが、これが良いことなのか悪いことなのか。
 現状があまり良いといはお世辞にもいえないので、刺激になっていいのでは……とも思えるのだが。

 良し悪しは別にして、これまで安定していた業界も戦国時代の様相を呈してきた。
 真面目な会が終わったあとは、向かいのパルコ9階の飲み屋で飲み会。みんな酒に強い。広告業界以外には建築士、医学博士、文学博士やこの春医者になるという若い女性、役者等。「異業種」の人と意見交換をするのも、面白い。

■本日は高田馬場で、シナリオゼミの講義。こちらの生徒にも女医がいた。医者からシナリオライターになった人はぼくの知る限り一人だけである。医学の現場を踏まえたものを書けばそれが個性になる、と話した。
 3時間ぶっつづけでしゃべったので、少々喉が痛い。よくしゃべることがあるな、と自分でも思うくらいである。長時間話すのは脳にいいようなので、こちらもボランティア料金だが月1回引き受けている。。今のテレビドラマなどを真似てはダメで現状を破るような新鮮な作を……と煽動した。生徒の中から一人でもプロ作家になってほしいものだが、プロになるのは簡単ではなく、更にプロであり続けることははもっと難しいかもしれない。楽な商売ではないのだが、どこか魅力があるのでしょう、志望者は絶えないようです。
by katorishu | 2006-03-19 01:28