コラム


by katorishu
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

私流「田舎者」の定義

 5月7日(日)
■連休明けの国会で、例の「共謀罪」が強行採決されるかどうか、目が離せない。政府がこの法案にどんな理屈をつけようとも、何が罪になるか適用範囲が具体的でない法律は、悪法である。
 しばしば条文が一人歩きしてしまい、立法当初の目的ではないものに拡大解釈されて援用される。戦前の治安維持法などその典型例である。

■アメリカでは例の「9,11」以降、愛国法などがうまれ、言論の自由が制限されいろいろと問題が起こっている。アメリカを象徴するビルがまるで映画の1シーンのように倒壊する現実に直面し、アメリカ市民が衝撃をうけたことはよくわかる。しかし、衝撃のあまりヒステリックになり、過剰な言論規制や中東系の人間への排外主義的方策を打ち出してしまったのは、いただけない。

■民主主義にとってもっとも大事なのは言論の自由である。これのない社会は歪みを歪みとして正すバネが失われ、歪みを指摘する人間が排除されたりする。
 このところ、日本の当局者もアメリカにならって、言論規制にのりだす気配であり、要注意だ。どうも、アメリカの「悪い点」を日本人は真似たがるようだ。強者や金持ちに、なびき、悪い点を真似たがる人間のことを、ぼくは「田舎者」という。

■断っておきますが、地方や農村部に住み「都会的でない」人のことを、「田舎者」とはいっていません。そういうひとのことは「田舎の人」であり、「イナカモン」と区別をしています。
 田舎の人は、別に嫌いでもなく、都会の人より好きなくらいだが、いわゆる「田舎者」は、はっきりいって嫌いである。「田舎者」はじつは農村部ではなく、大都会に多い。「田舎者」の特徴として、
★視野が狭い。
★寛容さが足らない。
★狭く浅い知識ですべてを推し量ろうとする。
★人の迷惑をかえりみない。
★柔軟思考ができない。
★新しいものに無批判に飛びつく。
★下品であるのに上品ぶる。
★間違いを決して直さない。
★実は自分は大変頭がいいと思っている。
 
■以上、列記した中で3つ以上にあてはまる人を、ぼくは「田舎者」と呼ぶことにしている。お前は上記の要素がひとつもないのか、と問われると、自信がないが……自分のことはさておき、人を見るときの評価の物差しにはなる。4つ以上ある人とは、つきあいたくないし、5つ以上ある人は見るのも嫌ですね。

■最近、上記の類の「田舎者」が増えているという気がする。政治家をはじめ、事業等の成功者など社会の「指導層」といわれる人に案外「田舎者」が多い。田舎者だから、他をおしのけ成功したのかもしれない。もちろん、「田舎者」ではなく、指導層になっている人もそれなりにいるが、こちらのほうが少ないかもしれない。
 老若男女とも、この類の人がのさばる社会はありがたくない。明治維新時の「薩長藩閥政府」の中に、その類の人が多かったようだ。
 そういえばテレビなどの常連のうちにも「田舎者」が異常に多いですね。
by katorishu | 2006-05-08 00:32