コラム


by katorishu
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小沢一郎氏は「角栄の猿まね?」 

 5月22日(月)
■本日発売の「週刊現代」が「調査報道スクープ」として「小沢一郎の隠し資産を暴く」というタイトルの特集をトップ記事として載せている。記事によると、小沢氏には6億円を超える隠し資産があり、その入手方法は「師匠」の田中角栄元首相とそっくりで「猿まね」であるという。

■ほとんどが「不動産転がし」により得たものであるとし、どうも小沢氏の政治資金管理団体が所有しているようだ。小沢氏の側近中の側近であった元参議院議員の平野貞夫氏も「小沢氏がなぜ不動産屋のようなマネをするのか理解に苦しみますね」といっている。
 政治家の政治団体の資産に対しては国税当局もタブー視して実態調査をしないのだという。

■小沢氏は田中角栄のように、政治力を維持させるためいずれ金力が必要になると考えて、このような「資産形成」策をとったのかどうか。
 興味深かったのは小沢氏を告発する記事を掲載したのが「週刊現代」であるということだ。以前、「週刊現代」は小沢氏に好意的な記事が多かったと記憶している。漫画の「票田のトラクター」の脚本を書いた人(名前は忘れました、こちらは筆名)がよく「週刊現代」上で小沢氏にインタビューをしており、小沢氏の言い分をそのまま掲載することが多かった。

■同じ週刊誌が今回は、千葉補選で勝利し勢いにのりはじめた小沢氏を、政治手法まで角栄の猿マネだとして相当厳しくたたいている。週刊誌も編集長がかわると論調がかわることがあるが、今回の記事は、まるで掌をかえしたようだ。特筆すべきもので、背後になにあがったのか……と思ってしまう。
 まさか自民党やあるいは小泉首相とつながる国税庁あたりからの「ヒント」があって調査報道をしたのではないと思いたいが。

■自公民を追い上げ次の選挙で政権交代を訴える小沢氏に水をかけたことだけは確かである。本日、小沢氏は久々に経団連を訪問し挨拶をした。経団連のメンバーも注目したようで、現会長の奥田トヨタ会長など「自民党のときより(聴衆が)多い」と話していた。
 筆者は長谷川学という人でジャーナリストの肩書きがある。小沢サイドがどう反論するか、あるいは無視するか注目したい。

■同じ「週刊現代」にはテレビで大人気の占い師、「細木数子の『魔女の履歴書』」というルポの三回目を載せている。彼女の「成功」の核となっているのは「色と欲」の二本立てであるとし、次々と細木氏が隠したい過去をあばいている。筆者は暴力団などのルポで定評のある溝口敦氏である。さらに将棋界を食い物にしているとして米長邦雄将棋界会長を糾弾する「怒りの告発」第3弾なる記事ものっている。
 読むべき本や資料が山とあるのだが、世の中、なかかな面白い話題が尽きず、ついこの類の記事に野次馬よろしくつきあってしまう。

■「浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ」と希代の盗人、石川五右衛門は釜ゆでにあう前、辞世の句をよんだが、まこと、浜の真砂は尽きるとも世にスキャンダルのタネは尽きまじ、である。外野席から見ていると面白いのだが……。
by katorishu | 2006-05-23 01:25