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「真面目人間」ほど困った人種はいない 

 6月2日(金)
■共謀罪が継続審議になったとか。民主党の案を丸飲みにしようという政府案を民主党が受けてしまったら、民主党は政権をとれないと思っていたが、拒否したことは評価したい。
 村上ファンドにとうとう司直の手がはいりそうだ。濡れ手に粟の人間がのさばる世の中は、日本の「美質」にそぐわないと思っていたので、こちらも歓迎したい。

■汗を流して日々を生きている人が追いつめられる社会にしてはいけないのだと思う。高利貸しまがいの人間やブローカーの類の人間が幅をきかす社会は、多くの人にとって良い社会ではない。日本国民の圧倒的多数は額に汗して生きているのだから。こういう人たちこそ、「まっとうな人間」であり、「真人間」といってもよいかと思う。

■例によって近所のコーヒー店で執筆作業。「町が書斎」といった生活を長年続けていると、町並みの変容がとても気になる。バブルのころから、日本の伝統的町並みがブルドーザーで破壊されるように壊されていっている。そんななか、昔ながらの町並みが残っているとホッとする。近所を走る旧東海道には、まだそんな町並みが残っている。

■畳屋、和菓子店、ハンコ屋、呉服屋……等々が、いまだ健在というのは嬉しいことである。戦災をまぬがれたのかどうか、戦前の建物と思われるいぶし銀のような木造住宅が街道ぞいに散見する。駅に近づくにつれ、チェーン店がやたらと目につくが。

■藤原正彦氏ではないが、品格ある国であり民族であるためには、良き文化伝統を尊重しなければいけないのだろう。
 夜、カミサンと彼女の仕事つながりの某デザイナー氏と近所の安酒場で飲む。社会保険庁の役人のでたらめさ加減やブッシュ政権の傲慢さ、さらに教育現場の荒廃等々について論断風発、よくしゃべりよく飲んだ。インターネットの時代、五感を働かせて相対する「ナロウキャスティング」が今こそ重要なときはない。ナロウキャスティングの典型は寄席だと思っているが、飲み屋などもその典型である。人間は動物の一種なのだから、とにかく息がかかり、唾が飛ぶ範囲でのコミュニケーションが大事なのである。

■機嫌良く飲んで、しゃべりまくった日は翌日が怖い。たいてい夕方近くまで、仕事にならない状態が続く。アルコールには弱いのだが、ちょっとブレーキをはずして無責任にしゃべることの出来る居酒屋の雰囲気は好きで、誘われるとのこのこ行ってしまう。
 ぼくはどうも、あまり真面目すぎる人は苦手である。自分も含めて人間など、いい加減な動物だと思っているので、杓子定規にものを考えたり、「絶対的にこうあらねばならぬ」という原理主義者も苦手である。
 もっとアバウトで、良い意味でのいい加減で、遊び好きの人間が圧倒的多数になれば、ずっと住みやすい社会になるのだが。真面目すぎる人間ほど、困った存在はない。
 国や社会を滅ぼすのは、いつの時代も「使命感」にかられた「真面目人間」である。
by katorishu | 2006-06-03 01:57