コラム


by katorishu
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朝の光は心地よい 

6月10日(土)
■久しぶりに朝日のもとを歩いた。早起きしたわけではない。朝まで起きていて、ビデオレンタル店の返却期限が本日10時までというDVDを返却する必要がっあった。仕事で必要があって映画『半落ち』を見るため一週間前に借りたのだが、毎度の例として「ついでに」他のビデオやDVD等を借りてしまう。
 たいていは時間がなくて見ずに返却するのだが、本日も同じ轍を踏んでしまった。『半落ち』そのものは真っ正面から警察と検察、裁判官など内部の人間模様を描いて、興味深い作品だった。深く考えさせる問題を含んでおり、さいきん流行の「おちゃらけ」がなく気持ちよく見ることができた。

■朝の光は心地よい。寝不足の目にはまぶしく、低血圧気味なので、往復、20分ほど歩くのに疲労を覚えたが。
 午前7時ごろ眠るので起床は午後の2時すぎになってしまう。ま、でも久しぶりに熟睡できた。こういう日こそ仕事をしなくてはいけないと思い、品川図書館まで歩き、携帯パソコンを使用して5時間ほど執筆。

■帰宅してテレビをつけるとNHKが本日も日米同盟関連のスペシャル番組をやっていた。視聴者をスタジオによび、日米同盟強化をうたう防衛庁長官や、これに批判的な斉藤貴男氏らジャーナリストや、別のスタンスをもつ漫画家の小林よしのり氏がが参加して、3時間近い長時間番組だったようだ。ぼくが見たのは後半の1時間半ほどであったが。
 米軍の「再編成」によって自衛隊が米軍の一部として組み込まれるという論点が主流をしめていた。

■どう理屈づけを行おうが、イラク戦争で財政的にも要員の上でも追い込まれたブッシュ政権が、負担の一部を日本に肩代わりしてもらうというのが、今回の再編の本質である。
 史上空前の軍事力を擁するアメリカに、日本としてどのように対していくか。隣国、中国との関係の上で考えなければいけないのだろうが、なかなかむずかしい問題をはらんでいる。朝日ニュースターでは「中国脅威論を切る」という番組をやっていた。
 小川和久氏ら軍事専門家の話では、現在の中国軍の軍事能力は米軍はもちろん、自衛隊などと比較しても格段の劣る……とのことだ。

■ただ、中国が年々軍事力強化の政策をつづけていることは事実で、これに対して当面、日米軍事同盟の強化で対していく方針を政府はとっている。ところで、司会の葉東海大教授の話では、米中が共同の軍事演習を予定しているとのことだ。
 水面下では、いろいろなことが行われているのである。マスコミも伝えないか、マスコミ自身が知らないことも、じつに多い。

■国際情勢は一筋縄ではいかず、いつ米中が手を結ぶかもわからない。その場合、アメリカは日本を「見捨てるかもしれない」との説。国際関係は虚々実々の世界である。軍事衝突に至らないためにこそ、情報の収集と外交的努力が大事なのだが、日本はどうもこの点がうまくないようだ。で、仕方なく超大国に尻尾をふり「目前の利益」確保にうごくことになってしまう。
 国を個人に置き換えても同様の傾向である。原理原則に固執するより、現実に対応して「生き残りをはかる」というのは、庶民の賢明な知恵ではあるが。
by katorishu | 2006-06-11 00:53