地位に恋々する日銀総裁
2006年 06月 23日
■携帯パソコンの画面が消えてしまうことがよくある。壊れたかなと思うと、また復活したり……なにかウイルスに冒されているのかもしれない。頻繁にバックアップをとることで対処するしかない。なにしろ製造元へ過日送って検査をしてもらったところ、どこも悪いところはないというのだった。
■デスクトップのほうのパソコンが壊れてディスクに保存されているファイル等がとりだせなくなってしまったら、相当のショックである。
本日も近場を散歩したりコーヒー店にはいって創作をしたりするうち一日が終わってしまった。とにかく時間の経過が早く予定していたことを、なかなかこなせない。書かねばならないことや、見たい映画、演劇、読みたい本、会って話を聞きたい人……等々、いろいろあるのだが。
■一日中、脳をフル回転させておくことも出来ないので、気休めにテレビを見る。村上ファンドがらみで日銀総裁が衆議院の金融特別委員会によばれていた。そこで村上ファンドとオリックスの宮内会長、さらに日銀総裁の「親しい関係」が指摘されていた。
今後、オリックス関連で何かが出てくる可能性が強い。日銀総裁と村上ファンドの問題では海外からも不審の声があがっている。金融の番人として福井氏はいつまで総裁の地位にとどまっているのか。
■地位に恋々としている背景には、なにがあるのか。やめると何かまずいことが出てくるのでは……と思ってしまう。村上ファンドの後見人の宮内会長も依然として沈黙を守っている。要するに宮内氏は「金貸し」で資産形成をしてきた人のはず。そういう人が小泉改革の経済政策の中枢にいたのである。情報なども一般国民よりずっと早く豊富に得ていたに違いない。それが一私企業である村上ファンドに過度にかかわること自体、問題である。
特捜は政治家もふくめ関係者の情報を握っているのだろうが、果たしてどこまで踏み込むか。自民党の総裁選の様子を見ながら、どう出るべきか考えているのだろう。
■世界には金融資産を1億円以上所有する人は800万人ほどいるそうだ。(不動産などはのぞく)。そのうち140万人ほどが日本人だという。株や貯金、国債……等々で1億円以上の持ち主が、そんなにいるのかと驚いた。朝日ニュースターが報じていたのだが、一部の層に金が集まっていることは、そんな数字によってもわかる。
■不動産を処分したり相続で何億という現金を得た人も多いであろうし、必ずしも金融取引などでためたお金ではないかもしれないが、かなりの「金持ち」が増えているのだな、と思った。文筆一本で細々と食べているぼくなどには、ついぞ無縁の金額だ。
何億もの現金がもし手元にあったら、生来怠惰な人間なので、原稿書きなどの脂汗をかく作業などせず、楽なことばかりして遊んでしまうだろう。歩くかわりに車に乗り、粗食のかわりに飽食をし……ブクブク太って成人病や痛風などにかかり、早死にするか脳軟化症を起こすに違いない。こういう時代なので、皮肉なことだが「貧乏」の効用もあるようだ。