品川界隈は味付けの濃い飲食店が多い
2006年 06月 26日
■午後、大森駅近くで鈴木正信さんとノンフィクションの件で打ち合わせ。9月刊は決まっているが、タイトルは「北京の檻」となりそう。文化大革命の時期、無実の罪で北京監獄に5年2ヶ月もの間、幽閉されていた鈴木さんの人生行路に迫る。
日中関係の深部に触れる素材であり、多くの人にぜひ読んで欲しい本だ。
■相変わらずすっきりしない天気が続く。
大森駅から京浜急行の大森海岸駅まで5分ほど歩き、そこから北品川の新馬場駅までいく。品川図書館と近くのコーヒー店で仕事。カミサンと落ち合い、青物横丁駅近くの居酒屋で軽く飲食。品川界隈の飲み屋に入るたびに感じるのだが、どの店も味付けが塩辛い。東北地方は塩辛い料理が多いが、東京の西部に近い品川界隈でなぜ味付けが濃いのか、よくわからない。
■ぼくなど、なるべく薄味で素材の味を味わいたいのだが、塩味、砂糖味が濃いと素材の味が消えてしまう。スーパーなどで売っている出来合いの食べ物はほとんど味付けが濃い。恐らく日本人全体の味覚が鈍磨しているのだろう。味の素の普及が悪い影響を与えているにちがいない。それとアメリカ方式のハンバーガー・ショップやファースト・フードの普及も味覚の鈍磨に拍車をかけているのだろう。
■味覚は5感のひとつであり、この感覚の鈍磨は他の4覚にも影響をおよぼすに違いない。人間は5感が十全に均衡よく発達してこそ、まっとうな存在になるのだと思う。
近頃は聴覚、視覚に偏りすぎで、それでは脳が十分に発達しない。5感のうちひとつの感覚が鈍磨すると、他の感覚に影響をおよぼすのではないか。
人間は有機的につながっている細胞の集成されたものである。どれかひとつの機能ばかりを異常に使い、ほかの機能を異常に使わないと、バランスを崩し、脳の働きも狂い誤作動を起こしてしまうのではないか。
最近の異常犯罪やモラルの欠如を見ていると、そんなことを思ってしまう。たかが味覚といっても、大きな意味をもっているのだと思う。
■村上ファンドの村上社長が本日、拘置所から出てきた。これに関連して宮内オリックス会長は以前、沈黙している。日銀総裁も開き直って職についたまま。民主党議員が村上ファンドがらみで便宜を受けていた。まだまだ芋づる式にぞろぞろ関連の政治家などが出てくるに違いない。やはり過去のリクルート事件の再来となりそうだ。
検察が政府権力の圧力に負けるか、はねかえせるか、注目したい。