コラム


by katorishu
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深く静かに増殖するサイバー犯罪

 7月10日(月)
■またパソコンの不具合である。今度はウイルスに汚染されたのかどうか。アウトルックエクスプレスで受信したメールに青字に下線で記されたものがある。クリックすると、ホームページに飛べるのだが、これがダメになった。例えばワシントンポストの記事のタイトルがあり、それをワンクリックすると本文に飛べたのが、どの記事の項目も「香取俊介のフォルダ」にいってしまう。ほかの項目もクリックすると、すべてそこに飛んでしまう。

■いったんハードディスクにダウンロードすると見ることができるのだが、厄介なことだ。数日前からこういうことになっている。クリックしてもまったく、どこにも飛べないこともある。
 パソコンに比較的詳しい人に聞いても、よくわからないという。さらに詳しいBさんあたりに、今度会ったとき聞こうと思うが。

■最近新しい外付けの装置をいれたことが原因なのかどうか。半年前からだが、やたらと「エロサイト」と思われるファイルが送られてくる。外国からのものも多い。ビジネス関連の勧誘メールも多い。そういうファイルは開かないことにしているが、なかには知り合いかなと思われる紛らわしいものもある。
 最近、会ったひとからのものかなと思いつつ、開いたファイルが1,2あった。もしかしてそれがウイルスに感染していたのか。わからない。

■昨日、NHKで放送されたサイバー犯罪についてのスペシャル番組の録画を見た。「国境を越えるサイバー犯罪」の第1回。クレジットカードなどのパスワードの盗みや、じつにさまざまの手口を使って、ウエブ上の犯罪が行われており、取り締まりが追いつかないようだ。
 日本の企業へ侵入し、機密情報を盗み取るケースも急増しているようだ。インターネットを使ったサイバー犯罪には国境がないので、厄介である。日本企業をねらい打ちしているのは、主に中国からであるとのこと。

■番組ではロシアに住む19歳の若者がアメリカ企業のコンピュータに侵入し情報を盗んだり、いろいろな悪さをしていたことを紹介していた。FBIによって、この青年は逮捕されたが、一方、ロシア当局はこの青年を逮捕するためロシアにある青年のパソコンに侵入したFBIの職員を起訴したとか。ロシアはサイバー犯罪の危機感に乏しいようだ。

■街には「コンピュータウイルス作成ブック」などの簡易なマニュアル本が売られており、それほど専門的知識がなくとも簡単にコンピュータウイルスをつくれるとのこと。
 サイバー犯罪に対して法整備が追いついていないので、まだまだこの分野の犯罪は増え続け、深刻な社会問題になるに違いない。

■NHKでこういう放送をするのは大変意義のあることだと思うが、この番組を見て、サイバー犯罪ってこんなに簡単なのか、自分もやってみよう、などと考えるバカが出てくる可能性もある。
 厄介な時代になったものである。インターネットは確かに便利ではあるが、その裏の危険性をよく知っておく必要がある。人類社会が滅びるとすれば、あらゆることをデジタル化したことによる「社会の脆弱化」が主要因になるだろう。それと環境の悪化と、どちらが早くやってくるか。いずれにしてもありがたくない「未来」である。
by katorishu | 2006-07-11 01:34