緊張状態が続く北朝鮮問題
2006年 07月 13日
■本日も北朝鮮のミサイル乱射問題に関心がいってしまう。日本は騒ぎすぎで、軍隊をもっている国ならよくやっている軍事演習の類で国際法に違反していない……という見方もあるようだが、北朝鮮は「先軍政治」をかかげた独裁国家である。指導者に対する批判を一切許されない国家なので、どう暴発するかわからない。
■恐らく金正日総書記は、日米は政権転覆を狙っていると考えているにちがいない。国民の5人に1人が軍関係者である軍事独裁国家である。そのため経済が立ちゆかず、外国からの援助や覚醒剤などの密輸などでしかやっていけない。
一方で、一部指導層は豪奢な生活を送っている。彼等「王侯貴族」の生活を維持するため多くの国民は奴隷状態におかれているといってよい。
ただ、情報が杜絶されているので、多くの国民は指導層のいうことを信じるしかないのだろう。言論の自由のない国家ほど恐ろしいものはなく、その国民は可哀想の一語に尽きる。
■一応「主権国家」なのでイラクの例に見られるように軍事力で政権転覆をはかったりすると、大変な事態になる。時間をかけて、あの国が少しでも「民主主義」に近い国になるよう「着地点」をさぐっていくしかない。
多くの識者が指摘しているtことだが、中国がどう動くかにかかっている。中国が引導をわたせば直ちに金政権は崩壊に向かうだろう。中国も毛沢東の独裁から、やや脱皮し改革開放政策に切り替え、都市部の生活はかなり改善され、言論統制も以前に比べれれば、ましになった。
依然として中国では一党独裁が続いており、民主主義国家とはいえないが、北朝鮮よりはずっとましである。中国が、より民主主義に近づいたとき、おのずと北朝鮮も変わらざるを得ないだろう。それまでどれくらいの時間がかかるのか。抑圧され生きるか死ぬかの境界線上にある国民は、長く生きられない。難しい問題である。
■独裁者の例で、金正日総書記が話し合いで権力を降りることはないだろう。独裁者は権力を手放すと自分や一族、そのとりまき等の滅亡を意味すると堅く信じているものである。じっさい、独裁権力を維持するため、どれほどの人間を抹殺してきたか。その反動が想像できるから、独裁者は国民の犠牲など厭わず、あくまで権力にしがみつく。
自分の権勢欲、支配欲のためなら少々の人が死んでもかまわない、と思えるような人物が独裁者になるのである。
ボーダレス化が進み情報が国境の壁を越えて伝達する21世紀に、なおこういう政権が存在すること自体、不思議な気がする。
■あらためて、日本は地政学的に難しい場所にあるという気がする。よほどしたたかで、柔軟な外交を積み重ねていかないと、大事に至る可能性も強い。
アメリカとの同盟を強化していさえすれば安全だなどと考えている首相は間もなく退陣するが、アメリカ自身、相当身勝手な国で、対外政策で常にダブルスタンダードを行使する。このことは忘れないほうがいい。
■仕事部屋のクーラーがどうも故障してしまったようだ。「冷房」の表示はでるのだが、「ドライ」と同様で風しか出てこない。なるべく冷暖房を使わない主義なので、この夏、このままでやってみようと思う。もっとも昼間の暑い盛りは「街の仕事場」つまりコーヒー店、喫茶店で仕事をするので、暑さの影響は少ないが。
■先月末で、ときどき顔を出していたコーヒー店が閉店になってしまった。比較的すいている店で「仕事」がやりやすかったのだが、こういう店に限ってつぶれてしまう。
店主の表情が暗いので気になっていたのだが、やはり……と思った。一方、旧来の古いタイプの個人経営の喫茶店は健在のところもいくつかある。そういうところは、コーヒーのほか、軽食やランチをだしているようだ。
■ぼくは一度も入ったことはないが、外から見る限り客のほとんどは中高年で、地元の馴染みの客のようである。その類の店は店舗も店主がもっているケースが多く、家賃がかからないので、細々ながらやっていけるのかもしれない。
それと駅の近くという立地条件が影響しているのかもしれない。地方都市の駅近くによくあった古い喫茶店などはどうなっているのだろう。最近、東京近辺から離れることが少ないので、地方の実情はよくわからないが、喫茶店は「文化」のひとつであると思っている。ほそぼそながら特色を出し続けていって欲しいものだ。。