週刊誌は面白い
2006年 08月 07日
■月曜日で、週刊誌4誌が発売されるが、珍しく週刊誌を手にしなかった。「週間現代」「週間ポスト」「週間朝日」「サンデー毎日」の4誌である。権力にある者には目障りなメディアのようだが、多くの国民にとっては重要なメディアのひとつである。木曜発売の「週間文春」「週間新潮」とともに、権力者や権威をもつ者の不正や驕り等を比較的鋭く迫っている記事が多い。ガセネタもあり眉をひそめる記事もあるが、新聞やテレビなどの大マスコミが伝えない事件やスキャンダルなどを知らせてくれる。
■個人情報保護法などの網をかぶせ、権力者はこの種の週刊誌をなんとか取り締まろうとしているようだが、記者や編集者は圧力をはねかえして欲しいものだ。言論の自由。これがなくなったら民主主義が機能しなくなる。現代の日本にはいろいろの「タブー」があり、これら週刊誌でも遠慮勝ちか避けて通ることも多いようだが、現在のところ、よく頑張っていると思う。秋頃「逮捕説」も流れる中、オリックス会長の宮内氏が「月刊現代」を名誉毀損で訴え、2億円以上の慰謝料を請求している。村上ファンドや日銀総裁との「癒着」をあばいた記事で、ぼくも読んでいる。事実だとしたら宮内逮捕に結びつくほどの内容である。どういう判決がくだされるか注視したい。
本日は仕事等で時間がなく週刊誌を読む暇がなかったが、明日あたり読むつもり。
■珍しく8時半に起床。北千住の脚本アーカイブズで、午前11時より上智大の音助教授を招いての勉強会。早めに家をでて北千住駅近くのコーヒー店で、1時間ほど創作。
音氏は放送メディアの研究者で、海外の放送事情についても詳しく、通信と放送の現況や今後の展開、その問題点などについて有益な情報を得ることができた。
■終わって参加者と歓談したのだが、現在のテレビの「質の低さ」の話題になった。バブル崩壊後、制作予算が縮小され、制作現場の状況はひどいようだ。なにより、作品の基礎になる脚本・台本の軽視が問題である。現在のような番組の作り方が「常識」となってしまうと、テレビ業界に入ってくる若い人は「テレビってこういうもの」と思いこみ、脚本・台本軽視の姿勢で番組をつくることになる。
劣化が劣化をよび、グレシャムの法則ではないが、悪貨が良貨を駆逐する。最終的には「視聴者の質」の問題である。視聴者が見たという「数字」にもとづいてほとんどの番組が作られてきたのだから。テレビは平均的日本人の端的な反映である。テレビ番組の質の低下は日本人の質の低下、といっても過言ではない。一言でいえば、「知的ではない」のである。「知」に対する軽視は、品位の低下に通じる。「知」と「学歴」は関係がない。