コラム


by katorishu
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ホリエモン裁判、泰山鳴動してネズミ一匹か

 9月4日(月)
■夜半、咳こむことが多いので、痩せ我慢はいい加減にして近くの東品川クリニックにいった。「感染はしないですが、この種の風邪は長びくんですよ」と担当医。睡眠薬も同時に処方してもらったが、薬の種類の多いことに驚く。5種類くらいくれて、ひとつは抗生物資だが、こんなに飲んで大丈夫なのかと思った。

■不思議なのは、そんな処方箋をもらっても、診察料はときどき睡眠薬をもらいにいくときと同じだった。医師の診察料金のシステムはどうなっているのかわからない。洒落た雰囲気の都心のクリニックにいくと、どうしてと思えるくらい高額の料金を請求されることがあるようだ。もちろん、保険内診療で、そうである。

■「薬九層倍」という言葉がある。原価の9倍で売れるということで、薬屋がいかに儲けているかの証拠である。医療器械類の業者も、それなりに儲かっているのでしょうね。一般人にはあずかりしれないことに従事する業種は、ぼろ儲けをしようと思えばできてしまう。その最たるものが兵器製造業者、および仲介の業者である。国家機密という壁があるので、言い値で通ってしまうのである。それでも防衛施設庁などの談合があるのだから、ほんとに官の腐敗も窮まれりという気がする。

■マスコミはホリエモン裁判で一色である。ぼくは本日テレビをまだ見ていないので、なんともいえないが、検察の甘さからか、仮に罪になったとしても微罪で終わりそうだ、と昨日のサンデープロジェクトでも伝えていた。
 村上ファンドの裏にひかえていたオリックス会長などのあつかいは、どうなるのか。小泉政権の経済政策を仕切っていた人である。検察は小泉退陣後、ここに手をつけるのなどうか。当初から検察のメイン・ターゲットはホリエモンではなく、村上ファンドであり、さらに後ろにひかえるオリックス会長であると、ささやかれていた。

■日本政治史で常識になっていうが、「巨悪」はつねに安全圏にいるようだ。田中角栄氏が逮捕されたのは、石油問題等でアメリカ離れをしたため、アメリカ中枢の怒りに触れたためだという。さもありなんという気がする。いまだに日本はアメリカの一種の「植民地」なのである。

■植民地に通例のことだが、宗主国寄りの人々が特に甘い果実を享受できる。アメリカ帰りの学者や起業家が幅をきかせている昨今、うなずけることである。ま、アメリカには巨大な知が集まってきており、そこから多くを学べるのであるが。問題はアメリカに尻尾をふり、我欲をかく人々である。鼠小僧ではないが、持てるところから奪ってきて(合法に)これを多くの恵まれない人のために使うというのなら、敬意を表するが。金持ちの多くは我執とういか我欲というか、人間の浅ましい負の側面をより多くもっている。
 鉄道やホテルで「税金払わない」経営を続けてきた、オリンピック委員のT氏など、その典型なんでしょうね。ホリエモンも、向学の若い人のために「ホリエモン奨学金」のようなものを設けたりすれば株もあがるのに。(この株は、株価の株ではありません。最近、国語力の弱っている人が多いので、「株があがる」は人間としての評価があがることですよ、と解説しないと誤読される恐れもあります。こんなことを記すのは辛いことです)。
by katorishu | 2006-09-05 01:22