コラム


by katorishu
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「カネ貴族社会」への傾斜

10月23日(月)
■東京は一日中、雨。「干天に慈雨」という言葉もあるが、雨の日はどうも気持ちが弾まない。芝のパークサイドクリニックで定期健康診断。血液検査や尿検査の結果を見なければわからないが、目下のところ、どこも悪いところはないようだ。依然として健康保険の「支払い超過」が続くが、病気で苦しんでいる人の役に立っていることだし、これはこれで結構なことだ。

■しかし、払った健康保険が税金などと同様、適切に使われているかどうかについては、疑念も残る。奈良県で8日しか働かないのに5年間、正規の給料をもらいつづけていた男がいたが、その「背景」などについて「なるほど」と思われる情報を知った。裏取りができないので、具体的に記すことはできない。

■参議院の補欠選挙で自民党が2選挙区で勝利。それは「民意」だからいいとして、またも「世襲候補」が当選である。親父が亡くなったからと「弔い合戦」であるとして息子が出ると、当選することが多い。政治の世襲を許している選挙民がこうも多いと、この国はまだ封建時代の尾てい骨を引きずっていると思い、慨嘆する。

■渋谷の喫茶店で、役者、歌手等と4時間にわたり、懇談。あるイベントについて、実現可能であるか、知恵を出し合った。行動力のありそうなS氏が加わったので、少し前進するかもしれない。何事かをするにはオカネが必要で、毎度のことながらこれが最大の関門である。これさえクリアできれば、事は進むのだが。

■今のところカネを中心にして回転するシステムが「ベターである」ということになっており、それを「資本主義」「自由主義」とよんでいるが、このシステムの弊害も社会の随所に出てきている。ひところ「人類の理想」といわれた共産主義もソ連などでの「実験」でとんでもないシステムであることが具体例で証明されてしまった。
 かといって封建政治、貴族政治が多くの国民にとっていいわけがない。カネ以外の尺度で回転するシステムが考えられないものか――。

■あればとっくに試みているのでしょうね。しかし、こうも「カネがものをいう社会」になると、カネのないぼくなど深く考えてしまう。今や、日本社会は一定以上の資産をもった人たちが支配する「カネ貴族社会」に急速に傾いている。カネがなくては何にも出来ない社会とは「カネがあればなんでも出来る社会」でもある。カネは道理やモラルなどもけちらせて進むブルドーザーのようなもので、日本社会の美点を次々と破壊していく
by katorishu | 2006-10-24 03:06