コラム


by katorishu
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実質より外見を重視する傾向の愚

10月27日(金)
■放送作家協会の理事会のあと、真向かいのレストランにいったところ、ちょっとしたトラブルがあった。ビルの室外のコーナーでお茶を飲んだのだが、パソコンなどをいれたバッグの置き場所がないので、コンクリートの床においた。しばし、歓談していてトイレに立とうとして、驚いた。床に水が流れていてバッグがびっしょりぬれている。

■慌ててバッグをとりあげたが、中まで水が染みいっている。パソコンは水にきわめて弱い。やられたかなと思った。同時に店の人に知らせた。テーブルの脇に置いてあった2メートルを超す鉢植えに店員が水をまいたのはいいのだが、過剰にまいた結果、水があふれて床が水びたしになったのである。店長が出てきて応対したが、「わざと水をひっかけたのではないから」と責任はないとの話しぶり。もしパソコンが壊れてしまったら、店に責任があるのではないか。押し問答の末、パソコンがどうなっているか調べることにした。

■パソコンに詳しいBさんは、もし水がしみていたらスイッチをいれたとたんにショートしてハードディスクがだめになるという。過日はデルの製品でさんざんな目にあっているし、またも――と思った。しかし、壊れているかどうか、確かめないと、店に対して文句もいえない。祈るような気分でパソコンのスイッチをいれた。幸い作動した。
 バッグのなかの書類が水にぬれ少ししなっとなったほか、とくに「実害」もなかったので、そのまま帰宅したが、バッグがかわいたところ、ぬれた部分がシミになっていた。鉢植えの土を経由した水なので、泥水となってそれがシミとなったのだろう。

■ま、この程度なら――と改めて店に文句をいわないことにしたが、最近お客への配慮に欠ける店員が多い。この店は六本木にあり、外見上はきわめて「清潔そう」で、しゃれた店だ。それはいいのだが、鉢植えに過剰の水を注げば床が水浸しになる――ということに気づかないのだろうか。それが客の持ち物をぬらすことになることなど、配慮の他なのだろう。過剰な水を鉢植えに注いだ店員は、あるいはアルバイトなのかもしれない。

■外見上の「きれいさ」「清潔さ」を競う前に、もっと大事なことに関心を注いでもらいたいと思ったことだった。
 それにしても、パソコンの脆弱性には困ったものだ。ソニーのバイオ製品も、外見上は良さそうだが、故障の多いことで知られている。Bさんのパソコンもつい最近、壊れてしまったという。以前、バイオの携帯パソコンを買ったところ、一ヶ月もたたずにクラッシュ。一年以内なので保証され、新しいのにかえてくれた。が、それも2年ほどでハードディスクが故障。修理代に7万円とられた。これで機能すればいいのだが、数ヶ月でまた故障。怒って捨ててしまった。

■ソニーに文句をいえばよかったと思ったが、仕事に追われ余分なことに神経をとられたくなかったので、そのままにしてしまったが。その後、ソニーは減益になったとか。世界のソニーといわれた企業なのに、落ちたものである。以後、ソニー製品は買わないことにしている。
 ソニーのパソコンに限らず家電製品全般について感じられることだが、昔の機能が少ない製品のほうが故障しないし長持ちする。テレビでも以前の製品は10年、15年もった。が、最近の液晶テレビなどは5年ももたないものが多いという。「メーカーは数年で壊れる製品をわざと作っているのではないか。壊れれば新製品を買うことになるので」などと仲間と話したことだった。
by katorishu | 2006-10-28 01:58