「一神教の闇」は人類の未来について深く考えさえてくれる本だ
2006年 12月 20日
■渋谷で編集者と長時間、打ち合わせ。いろいろと情報交換をし、ぼくにとって有益な時間だった。そのあと作家仲間と浅草で忘年会。こちらはこちらで、独特の鍋料理などを食べつつ一年を振り返ったりして、楽しい時間だった。
■電車内で「一神教の闇・アニミズムの復権」(安田喜憲著・筑摩新書)を読んでいるが、すこるぶる面白い。日頃、ぼくが漠然と考えていたことについて、科学的に解説してくれている。人類が今後生き残るためには、キリスト教やイスラム教の「一神教的世界観」によって支配されているシステムではなく、稲作漁労文明の「環境調和型」文化をめざすべき――と説いている。
きわめて説得力のある論旨で、いちいちうなずける。
■安田氏は1946年生まれ。国際日本文化センター教授で、スエーデン王立科学アカデミー会員でもある。文明の盛衰を環境変動とのかかわりで調査研究している、異色の学者だ。電車の中や、ちょっとした時間があるとき拾い読みし、昨日と今日で半分ほど読んだ。数日前、品川駅構内の書店で購入した。一気に読みたいと思うと同時に、じっくりすこしづつ読んでいきたい本だ。こういう本がもっと新聞の書評などでとりあげらるといいのだが。出たばかりの本です。人類の未来に関心のある方は必読の本だと思います。