コラム


by katorishu
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

半年以内に米・イラン戦争勃発の可能性?

12月29(金)
■今年もあとわずか。毎度、年の暮れに感じることだが、正月を弾む気分で迎えるといったことが絶えてなくなった。木造の住居に住み、大人の半分ほどが着物姿で、かしこまって食事をしていたころ、ぼくの子供のころのことだが、当時は大人も子供も、それこそ「もういくつ寝るとお正月」という歌を実感として感じていた。
 田舎はまだ違うのかもしれないが、多くの人がコンクリートの塊の中に住むようになって「民俗としての正月」はほぼ消滅した、とぼくは思っている。今ある「正月」は「クリスマス」などと同様、メディアや商魂がつくりだした「ショーガツ」である。

■お節料理をコンビニで売っているなど、その典型である。すべてが「商品化」されてゆく。餅も機械でついた「mochi」で、いつまでたっても黴びがはえない。黴びも住めない「もちまがい」が、スーパーなどにならぶ。とはいっても、時間の流れを区切る意味で、しばし「改まった気分」になるのは悪いことではないが。

■東京が急速な変貌をとげたのは、東京オリンピックのころからだった。古いものが取り壊され新しいビルが林立する。みんな豊かになったと喜んでいたが、ぼくは生来の天の邪鬼から、なんだか街がコンクリートの砂漠になってしまうような気もしていた。(そのくせ、高度成長の分け前にあずかり、「豊かな」アメリカ式生活の一端を享受していたのだが)。

■今、心の中まで砂漠化している人が多くなったという気がする。文明の歯車を逆回転させることは出来ないので、この傾向はすすむ。日本だけではなく、世界で人間の心の砂漠化が進んでいるようだ。さらに可視できる世界の「砂漠化」が現実に進もうとしている。

■国際政治のアナリスト、田中字氏が最新発行のメルマガで、「半年以内にアメリカとイランの戦争が勃発する可能性が強まっている」と海外の新聞、雑誌の分析から導きだしている。アメリカの空母をはじめ実戦部隊のイラン周辺への配備も進んでおり、アメリカ政府高官も戦争の可能性に触れているという。恐ろしいことである。
 もしアメリカ・イラン戦争がはじまれば、中東は大戦争になり、石油資源は大打撃をうけ、石油の大量消費によってささえられている文明は崩れ落ちる。
 田中氏の分析が外れることを祈りたいのだが……。
 危機はすぐそこまで来ている。ただ、今は目に見えないだけである。見ようとしない人に、ものは見えてこない。
by katorishu | 2006-12-30 00:56