コラム


by katorishu
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人類はどこまで「科学文明」を「発展」させれば気がすむのか

 1月17日(水)
■携帯をauの最新機に変えたものの、いろいろな機能がありすぎて、かえって不便になっている。「付加価値」をつけるためには、いろいろな機能を付加する必要があるのだろうが、考えものである。携帯電話に限らず、「シンプル」「簡便」――といった言葉でくくれるものがどんどん減っていく。多機能で精巧になると、壊れやすくなる。売る側にとっては新製品がどんどん買われるということで「良いこと」なのかもしれないが。

■科学文明をどこまで「発達」させれば人類は満足するのだろうか。アフリカで1000年以上も同じ生活を送っていた種族が、野生動物同様、絶滅の危機に瀕しているという。「文明国」のもたらした資源の大量消費による温暖化と、それにともなう干ばつが原因である。
 上記のアフリカの部族のことは他人事ではなく、明日は「我が身」であるはずなのに、多くの人は前を見ない。あえて見ずに「今の繁栄」を謳歌しようとでもいうのか。天然資源は、今生きている人だけのものではない。これから生まれてくる世代のものでもあり、「自然の恵み」としてリレーしていかなければいけないのに。

■立ち止まることは「脱落者」となってしまうシステムが、至る所に出来上がってしまった。グローバリゼーション(アメリカ化)などその典型である。回転をつづける「文明の歯車」はもう止めようがないのか。先のことを考えると、いつも暗い気持ちになる。
 
■本日、NHKラジオの生放送にでて「3本立て作家」についてしゃべったが、中途半端であったなと冷や汗もの。時間の読みを間違え、あと5分あるかなと思っていたので、長々と話したが、時間がないとの指示。時間切れで結局伝えるべきメッセージを伝えることができなかった。

■10数分で話せることは、ほんのわずかである。いろいろな要素をいれすぎ、総花的になってしまった。少々あがっていたこともあるのだろうが、要するに「要領が悪い」のである。時間の配分を考慮し、簡潔にまとめなければいけないのに。
 書く場合は試行錯誤ができるのだが、10数分のしゃべりではそれもできない。30分ぐらいの時間があると、はじめの話にもどったりの「試行錯誤」ができるので、つたないながらも伝えるべき情報やメッセージを伝えることができるのだが。

■打ち合わせのとき、いろいろとしゃべってしまい、半ば冗談で「これだけ話すと、本番のとき、もう話してしまったという気分になるかもしれない」などといっていたが、結果としてそういうことになったという気がする。「物書き」には大きく分けて二通りあって、短時間で簡潔にまとめることが巧みなタイプと、行きつ戻りつの試行錯誤の中から自分のメッセージをつむぎだすタイプがある。自分は後者のほうである、と改めて思ったことだった。
by katorishu | 2007-01-18 00:24