コラム


by katorishu
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オッサン、オバサンとは感覚的に合わない

1月19日(金)
■六本木で放送作家協会の理事会。今年初めての集まりなので、終わってその場が「新年会」になる。みんな「一匹狼」の物書きなので、話していて面白く示唆を得ることも多かった。日本テレビの「笑点」の構成を長い間つとめているY氏とよく話した。東京のお笑いと関西のお笑いについて。「笑点」は東京のお笑いなので、関西ではあまりうけないそうだ。時事性を笑いの中にとりいれているのが、長いこと高視聴率をとってきた理由であるという。

■終わって恵比寿で仕事をしていたカミサンと品川駅前で落ち合い、近くのビルの二階にある飲屋街にいく。オッサンしか入っていない店ばかり。妙に古いビルで、地下と二階が小さな飲屋街になっている。なんとなく、昔の闇市がそのままビルにはいったという印象。「昔ながらの居酒屋」と銘打っている店にはいった。「昔ながら」という言葉はいいのだが、料理の味は昔の味というより、材料が古いという印象で、値段は「今風」で安くない。自家製餃子があまりにまずく、おでんも粗悪。だんだん腹がたって、40分ほどで出てしまった。

■このまま家に帰ると欲求不満が募るので、品川駅ビルの上にある飲食街にいく。こちらは古いビルの飲屋街と対照的に若い女性の客が多く、無国籍風ながら雰囲気はよく清潔感がある。食べ物やは不潔な印象を与える店はダメであることを改めて実感する。
 食べ物やに関しては若い女性がいく店はたいてい安心できる、と改めて思ったことだった。やはり日本が豊になってから育った世代だけに、消費者としての目は若い人のほうがはるかに鋭い。

■ひところ「現代っ子」という言葉がはやった。昭和30年代生まれぐらいの若者を称して非難の言葉としていわれたのだが、当時、世の「大人」たちが忌避する「現代っ子」とは自分のことではないか、と思った。いわゆるオッサン、オバサンにくらべると、若者のほうに皮膚感覚としては親近感を覚えてしまう。
 ぼくなど「近頃の若者は」といつも批判されて育ってきた部類なので、若い新鮮な感覚には共感することも多い。これで、今の若者がもう少し「知的」であれば、いうことはなく、日本の行く末にも希望がもてるのだが、その点では、評価できる若者があまりに少なすぎる。
by katorishu | 2007-01-20 01:31