コラム


by katorishu
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

「地球環境危機」の恐ろしさを描く映画『不都合な真実』

1月23日(火)
■地球環境の悪化が静かに進んでおり、早く効果的な手を打たないと、「ポイント・オブ・ノーリターン」を過ぎてしまい、人類は取り返しのつかない事態になる。
 温暖化への危機感から、C02を削減しようと97年、京都議定書が採択された。C02を最も多く排出しているのは車である。そのため、「車社会」アメリカが結局、この議定書から抜けてしまい、環境の悪化が進んでいる。大国アメリカのエゴイズムでしかない。

■最近、元アメリカ大統領のゴア氏が温暖化への危機感を強く感じて世界に危機を訴える運動を開始している。ゴア氏はブッシュ大統領と大統領選挙を戦い僅差で破れた人である。もし、あのときブッシュ氏ではなくゴア氏が大統領に当選していたら、世界情勢はかなり違ったものになっていたに違いない。

■環境問題の危機を訴えた映画『不都合な真実』が近く公開されるなど、一部で環境問題を懸念する動きはあるが、いまだに「便利さ」「快適さ」に慣れてしまった人達は、化石燃料を大量消費する生活を続けている。ポイント・オブ・ノーリターンを過ぎてしまったら、取り返しのつかない事態になり、悪化をふせぐために、GDPの20パーセントほどの負担になると、元環境庁長官で97年の京都議定書の議長をしていた大木氏が、CS放送の朝日ニュースレターで話していた。

■今後「発展途上国」である、中国、インド、ロシア、ブラジルなどで「車社会」が「先進国」並みに進めば、大変な事態になる。アメリカでも州知事クラスは危機感をいだき、ブッシュ大統領も近く政策の変更についての何らかの発表をすることになるという。
 環境がこれ以上悪化して南極の氷が溶ければ、海面が上昇し、世界の大都市の多くが海面下になる。とんでもない事態である。未来について想像力を発揮する人にとって『不都合な真実』は必見の映画のようだ。

■夕方、渋谷で「428会」の勉強会。今回の報告は「ワールド」や「パルコ」などの初期の広告に深くかかわった、旧知の元広告会社経営者の西原氏。FM放送初期の広告についての裏話もふくめ、西原氏の「人生航路」についても雑談風にすすんだ。大手広告会社の某氏がテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などの資料を見せてくれたが、大変興味深い内容だった。

■テレビといえば関西テレビの「あるある大事典」は打ち切りになったという。下請け、孫請けに安い予算で制作を丸投げしたシステムと、氾濫するお手軽な「情報番組」が原因である。今のような番組を流していると、数年のうちに地上波テレビは「構造不況業種」に陥る可能性が強い。昨日のNHK特集であつかったアメリカの検索会社グーグルの発展は、すさまじいもので、情報分野に一種の「革命」をもたらすだろう。それが人類にとっていいことなのか、どうか、未知数であるが……。
by katorishu | 2007-01-24 07:32