どこもかしこもスキャンダル
2007年 01月 31日
■光陰矢のごとし、というが、実に時間の経過が早い。今年もすでに1ヶ月が経過した。驚き呆れるほどの早さである。
脚本アーカイブズの件で北千住に。文化庁の支援を受けているので、年度末の報告書を作成することになっており、本日はその「編集会議」。集まった原稿は極めて中味の濃いものである。
■電車に乗る際、駅の売店でしばしばタブロイド版の夕刊紙、「日刊現代」を買う。1ページ目は時の政権に対する厳しい批判が必ず載る。例の「女は産む機械」発言の柳沢厚生労働大臣は「辞任不可避」という大型の活字が踊っていた。これだけ数々のスキャンダルが政権早期に噴出する政権も珍しい。まさに末期症状である。
ここは日刊現代の主張しているように、総辞職か解散総選挙でも実施したほうがいい。
■スキャンダル情報が瞬時に世界に伝わる時代である。この有様ははっきりいって醜いし、世界から嘲笑の目で見られるのではないか。経済面でも日興コーディアル証券の粉飾疑惑は1320億円にのぼるという。しかも責任者の前社長は安倍首相と同郷で家族ぐるみの付き合いだという。
■日々のニュースを賑わせるのは、「あるある」捏造問題やバラバラ殺人等々、眉をひそめることばかり。日本社会が末期症状を呈しているのではないか、と思いたくなる。
まだ回復可能の段階であるので、政治も経済も一度「ガラガラポン」をして、敗戦直後のように「やり直し」「出直し」をしたほうがいい。ほめられる要素がひとつもない世のリーダー層を見て育つ若者の心に、このままだと大変悪い影響をおよぼすに違いない。
■この国を言葉の本当の意味で「美しい国」にしようと思うなら、国のリーダー層がまず身辺をきれいにしてもらいたいものだ。日銀総裁、しかり。身ぎれいにできない人間は即刻引退をすべきだろう。政治家はダーティが当たり前という「世間常識」をあらためることから、日本の文化やモラルの再生があると思うのだが。
水清くして魚すまず、というが、汚すぎてメタンガスがぶくぶくの泥沼には、魚どころかアメーバも住めなくなる。