岡村喬生氏の提唱する「モノオペラ」に共感する
2007年 02月 15日
■脚本アーカイブズの件で、日大芸術学部に引き続きNHKを訪問。支援、提携をお願いする。
夕方、渋谷で「壱岐」の会という集まりに出席。壱岐の文化を活性化させようと、壱岐の平山旅館の女将が音頭をとって時折開いている会とのことで、初めて出席した。
20人ほどの参加者でオペラ歌手の岡村喬生氏や井上ひさし氏の元夫人の西館好子氏ほか、地方の文化振興を実施している財団の理事長、脚本家、作曲家、テレビ局員等々。日本は文化芸術の分野でこそ世界に発信できる国にならなければ……ということで意見が一致した。
■壱岐焼酎や壱岐料理で、愉快が時間をすごすことができた。岡村氏が一人でできる「モノオペラ」をはじめるとのことで、山本周五郎の作品を自ら脚本化し、一人オペラとして7月に披露する。近づきましたら、このブログでお知らせします。今年76歳になるというが、声に艶と響きがある。さすがプロは違うと思ったことだっった。
西館氏は子守唄を保存、普及させるNPOをつくり、いろいろなところでイベントをやっており、年間100回もこなしているという。
■ところで、岡村氏によれば日本のオペラで世界に通用するのはブッチーニの「蝶々夫人」だけであるという。(これとて日本に材をとっただけであるが)。夕鶴なども世界では通用しないとのこと。オペラの料金が日本は世界で最も高いそうだ。これが日本のオペラの成長をはばんでいるという。本格的なオペラをやろうとすれば、歌い手のほか何10人ものオーケストラ、合唱団、装置などで1ステージ、7.8数千万円かかるので、どうしても料金が万を超えてしまう。これではダメであり、日本のオペラを活性化させるためには、廉価でできるオペラを……ということから、一人でできるモノオペラを提唱して、自ら実行するのだという。
■なんとか成功して欲しいものだ。海外でもオペラはたとえ100パーセントの入場者があっても赤字であるそうだ。で、費用の7割までを国等が負担している。箱ものばかりをつくったり、コンクリートで国土を固めるような公共事業ではなく、文化芸術方面のもっと税金をつかってもらいたいもの、ということでも当然のことながら意見が一致した。