65歳の誕生日を迎えた金正日総書記の高笑い
2007年 02月 17日
■偏頭痛がすることもあって、珍しく家から一歩も出なかった。インターネットのおかげで、家にいながらにして外の世界のことをいろいろと知ることができる。生活が不規則なので、しばしば眠っているとき電話で起こされることが多かったが、電子メールのおかげで、そういうこともなくなった。仕事の連絡等の大半はメールでのやりとりですます。
■こういう点では、インターネットの普及はありがたい。いろいろ問題があるにしても、インターネットによる情報伝達の流れはさらに進むにちがいない。いずれテレビなどもインターネットの津波にのみこまれていくのだろう。この流れが文化の多様さ、多彩さにつながっていくといいのだが。画一化にむかうとしたら、困ったことであり、ありがたくない。
今のところ、インターネットの功徳といったら、個人が安価に世界に向けて情報を発信できることかもしれない。ここから新しい形のジャーナリズムが生まれ、それが政治や経済、社会にうまく反映されていくといいのだが。功罪はいまのところ相半ばしており、罪がさらに増えることも考えられる。
■本日、北朝鮮の金正日総書記の65歳の誕生日であるという。平壌では「六ヶ国協議」の結果、「核保有」が保証された上、エネルギーを供与されることになり「大成果」を得たとして「喜びのセレモニー」が行われたとのこと。テレビ映像を見ていると、どこかの「カルト宗教」の一大イベントのようで、気色が悪くなる。
元北朝鮮の最高幹部であった黄氏が報道ステーションで語っていたが、今の金政権に電力エネルギーを供与することは軍事力強化につながり、長期的には南朝鮮(韓国)に容共政権を樹立することになるとのこと。
独裁国家では、政権から遠いところにいる人達は常に命の危機にさらされている。エネルギー供与の一部でも、そんな人たちのところに届くといいのだが、結局は金政権とこれを支える「特権階級」を支えることに使われるのだろう。
■言論の自由の抑圧と人権抑圧。これが支配的な国は、政府当局者がどんなにきれいごとをいっても、まったく評価できない。
六カ国協議の結果、北朝鮮の核保有は国際的に認知されたようなものである。ヨンビョンへの核査察など形式的なもので、その他の核兵器については温存されたまま。
一方、日本はどうも「蚊帳の外」に置かれてしまったようだ。拉致問題にはなんの進展もなく、時間だけが経過していく。
■これを機会に対米関係を再検討することが必要になってくるだろう。
とおろで外交は一筋縄ではいかないものである。表から見えないところで、いろいろな事態が進展しており、それは何十年が経過したあと、はじめて表に出てくるようなことも多い。
アメリカが北朝鮮問題を早くかたづけた裏には「イラン攻撃」のシナリオがある、と国際問題分析家の田中字氏などは指摘している。うがった見方であるか、現実的な冷めた分析であるか。ここ数ヶ月の東アジア情勢とイラン情勢から目を離せない。