コラム


by katorishu
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斎藤孝の「コミュニケーション力」は面白い

 3月8日(木)
■脳が疲れているときは、なんとなく暗い気分になる。執筆作業は脳の力を最大限、限度一杯に使用する作業なので、疲れた脳では対応できない。
 旧テレビ朝日の地下3階のスタジオ脇の楽屋で大竹まこと氏にインタビュー。内容はいずれ日本放送作家協会のホームページに載せます。ごくサワリの部分だが。タレントになる前の大竹氏の生き方が面白い。

■以前、買っておいて、そのままになっていた斎藤孝著の「コミュニケーション力」を読み始めたが、非常に面白い。会話の最中にメモをとることの重要性を斎藤氏は強調していたが、なるほどと思われる展開で、「文脈力」という氏の造語も説得力がある。
 この人はほんとに「頭のいい人」だなと思った。むずかしい内容を易しい言葉で語れる人は、頭がいい証拠である。頭のいいことがイコール人間的な魅力を意味はしないが。 今後書こうとすることに、引用させてもらいたいことが、いくつもある。

■斎藤氏の本を読むと、自分は「頭が悪い」と思わざるを得ない。少なくとも「頭が悪くなる」時間の使い方をしてきたな、と思った。過去はもう取り返しがつかない。「あのとき、もし、こういう選択をしていたら」、その後の展開は違ってきただろう。当然、今の自分とは違う存在になっていたはず。対人関係でも、斎藤氏のいう「文脈力」が足りなかったため、無意味なことに多くの時間を使ってしまったし、曲解、誤解もされていた……と思わざるを得ない。

■ごくたまに、頭脳が明晰で冴えていると思えるときがあるのだが、それは長くは続かない。集中力がなく、考えが散漫になっているときが多いのである。
 薬の力を借りずに6時間以上ぐっすり眠れれば、脳も冴えるのだが。これがなかなか難しい。横になるとすぐ眠れる人が、ほんとうに羨ましい。この世は二種の人間から成り立っているのではないか。すぐ眠れるひとと、なかなか眠れない人と。
 
■執筆作業からいっさいはなれ、パソコンなどにもいっさい向かわないと、比較的よく眠れるのだが、自分から「執筆」をのぞいたら、ほとんどゼロになってしまうので、これだけはやめられない。かくて、不眠の悩みは続き、読書量は増えるばかり。「記憶」という脳の働きについて、最近の研究成果には「意外」と思われるものも多い。「創造と記憶」の問題をあつかった「固い本」を昨夜は布団の中で数時間も読んでしまった。すぐ眠れたら、こういう本は読まないし、そもそも文筆業者にはならなかったかもしれない。文筆業者で「あり続ける」ことも、かなりシンドイことである。
by katorishu | 2007-03-09 01:29