コラム


by katorishu
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自転車こそ最高の乗り物

 6月4日(月)
■夕方近くの喫茶店にはいったが、クーラーがききすぎて風邪をひいてしまいそうだった。昼間も別のコーヒー店にはいったのだが、クーラーがききすぎて寒く、これは「過剰サービス」だと思った。日本中の多くの店でクーラーが過剰に必要以上に動いているに違いない。

■地球環境の危機がいわれるなか、ムダなことである。こういうところから改めていかないといけないのではないか。街の至るところに設置されている自動販売機にしてもそうである。24時間、冷やしたままおいてある清涼飲料類。日本中の自販機で費やされる電力は原子力発電所1基分に相当すると、以前何かで読んだことがある。最近、自販機は増えているので、さらに多大な電力を消費しているにちがいない。

■BSiでアメリカのポートランド市での自転車奨励策のドキュメントを放送していた。通勤通学での車使用を自粛させ、徒歩や自転車の使用を進めることを市が中心になって取り組み効果をあげているということだ。
 ポートランド市は車の高速道路建設をアメリカで初めて停止させた街でもあるという。ポートランドをロサンジェルスのような環境悪化都市にさせないため、市民が運動を起こし、成功させた。車社会アメリカで、こういう試みがでるようになった。

■ポートランド市では、地図や万歩計などをいれた袋を一軒一軒に配り、最適の自転車通勤通学ルートを提示する。自転車使用者に対する優遇政策も打ち出している。まず歩くこと。それが無理な距離なら自転車である。ポートランド市では市街電車も復活させたという。東京でもぜひ率先して行ってもらいたいものだが、アメリカの車社会を追随する日本で、どこまで実施できるだろうか。

■ぼくは以前から、人類が発明した乗り物として自転車はもっともすばらしいものと思ってきた。ひところ、韓国や中国では自転車に乗っている人は、貧乏人で格好悪いといわれていた。とんでもないことである。自転車は恰好いい。
 オランダの首都には自転車専用道路もあり、自転車という交通手段が見直されている。日本も世界に率先して「自転車大国」として模範を示して欲しいものだ。

■しかし、自動車産業によりかかって「繁栄」を享受しているのが日本の「現実」でもある。そんな現状を変えようと思う人は、変人、奇人と思われかねない。「美しい国」というのなら、まずきれいな空気、きれいな水である。それが大前提であり、自然環境を豊かにすることから、教育等もろもろのことを始めてもらいたいものだ。

■今のようなエネルギー大量消費による「便利さ」「快適さ」最優先の社会は、いずれ行き詰まる。行きづまる前に、先手を打つのが本当に賢い人間なのだが。
 支持率急落が伝えられる安部政権。焦って強行採決をしたりするのではなく、環境問題について根本的で斬新な解決策を打ち出せば、世論も多少は見直すかもしれない。しかし、それこそ、ないものねだりである。なにしろ、エネルギー大量消費型大企業やエネルギーを大量消費する「富裕層」の支援を受け、彼らに有利な政策を打ち出している政権である。

■かくて、支持率は落ち続け7月の参議院選挙では大敗が必至……となるかどうか。みんな「アメリカ」が好きなので、わからない。ネオコンが支えるブッシュ政権としても、「盟友」が惨敗では、自身に影響がおよぶし、なんらかのテコ入れがはじまるだろう。
「日本のアメリカ化」これこそブッシュ政権のもっとも望むところである。さらにアメリカ留学で「洗脳」された学者や官僚たち、および金融資本のうまみを享受している一握りの「富裕層」の望むところでもある。官邸が中心となりマスコミを巻き込んで、どう巻き返しをはかるか。こういうときこそ、「富裕層」でない人は「意地悪い目」で見守っていく必要がある。
by katorishu | 2007-06-05 01:22