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劇団ギルド公演『命短し恋せよ乙女』

 7月6日(金)
■昨日5日、劇団ギルドの公演『命短し恋せよ乙女』を見た。目白のシアター風姿花伝という劇場で。主催の高谷信之氏の作演出で、再演だという。以前の作は見ていなかったので、初めて見た。女優松井須磨子と伊藤野枝を中心に、「青踏社」時代の女性たちを描く群像劇。20人ほどの役者がでて、狭い劇場なので、演出面でも工夫をしており、全体として好感をもてた。

■ほとんど素人に近い役者も出ているようで、演出家としては苦労したに違いない。苦労のあとが見える舞台だった。高谷氏に聞いたところ、舞台が初めての人もいるとのことで、なるほど、それは大変である。劇団を維持していくためには、とにかく芝居をやりたいという若い人をとりこんでいく必要があるのだろう。
 劇団結成8年になるが、今回が20回目の公演だという。小劇団の場合、これだけの公演をこなすだけでも大変である。

■どこの小劇団でも最大の問題はお金がないことである。劇団員はアルバイトと稽古等でほとんどの時間がつぶれてしまうようだ。普通に生きるのにも大変お金のかかるシステムになってしまったので、自分の個性を生かそうと「社会のシステム」から外れてしまうと、、そういうことになる。テレビにでまくっているタレントや俳優はごく一握りで、大半は「食うや食わず」が現実である。
 個性が云々されるが、個性的に生きるのがこんなに大変な時代は戦後、はじめてではないのか。

■終わって近くの居酒屋で関係者と歓談。こういうところで、いろいろとホンネがでる。小劇場の舞台を見にいく場合、終わってからの「歓談」がセットになっているといってよい。歓談が加わってこそ、舞台が「舞台として成立」するといってもよいくらいだ。
 ところで、どの分野でもそうだが、逸材というのは、そうそうはいない。努力ということもあるが、もって生まれた「素質」「天分」というものがないと、努力だけではむずかしい。

■作家や監督などについても同様である。あるところまで努力で到達することは不可能ではないが、それ以上はいかない。とくに役者は、声の質、見栄え、存在感など「素質」の要素が特に強い。もっとも特にプロを目指さず、一種の「自己表現」として演劇を続けていくのなら、それはそれで大変結構なのだが。ただ、「趣味」では長年続けることはなかなか難しい。芝居関係者の多くが悩む問題である。芝居を見る層がもうすこし厚くなってくれるといいのだが。
by katorishu | 2007-07-06 22:22 | 映画演劇