ジェット気流、地球の気象が異常
2007年 07月 27日
■イタリアで最高気温45度、さらにギリシャでは48度を記録したという。大変な猛暑であるが、一方イギリスは冷夏で洪水に見舞われている。同じヨーロッパでも南北で気温が極端に違う。暑すぎるし、寒すぎる。白黒が極端にはっきりしており、グレイゾーンがなくなっている。これは懸念すべき傾向だと思う。
■日本でも本日、鹿児島は36度を記録したのに、東京は最高気温は28度。東京では梅雨が明けたのかどうかもよくわからない。率直にいって異常気象である。このところ、毎年毎年、異常気象が続いている。環境の劣化がひきおこしているのだと思う。
■地球環境についての国際会議でも、このままエネルギーを大量に消費続けると、いずれ地上は人が住めない環境になると警告している。「車社会」に典型的な現行のシステムを改めなければいけないのに、多くの人は「何とかなるだろう」と思っている。しかし、もう「何とかならない」のである。
■今年の夏、日本ではどういう気象になるのか。そろそろ蝉の鳴き声が聞こえてもいいはずなのに、ぼくはまだ一度も蝉の鳴き声を聞いていない。同じ東京でも郊外の住宅地では事情が違うのかどうか。最近、郊外へ行く機会もないので、わからない。
何かが死にかけているのだと思う。
■鉄道への飛び込み自殺も多い。本日、脚本アーカイブズの当番で北千住にいった帰り、都営地下鉄に乗ったが、「人身事故による遅延」を駅員が報じていた。鉄道の人身事故のほとんどは「飛び込み自殺」と考えてよい。地方都市ではどうなっているか知らないが、都内では鉄道への飛び込みが日常の出来事となっている。これも異常である。
■一方で、日本人の平均寿命がまた延びたという。それ自体は悪いことではないが、少子化が続くなか、先行きが懸念される要因のひとつでもある。介護を受ける必要のある人も当然、増えるはずだが、それを支える人が果たしているのかどうか。介護だけではない。経済も社会も、「支え手」が少数になる一方で、「支えられる人」ばかりが増える。こういう社会が、正常に機能するとも思えない。
■もう日本人だけでは高齢化社会をまかなえないのではないか。最悪の場合、「姨捨社会」が生まれかねない。大変な時代になるはずで、解決策として「移民」が現実的な選択肢として浮上するだろう。異文化とどう共生していくか、日本人一人ひとりが我が事として考えねばいけない時期になった。が、多くの国民は極めて「内向き」である。海外旅行は盛んなものの、世界の「現実」にあまり目を向けようとしないし、国際情勢の「基礎知識」があまりに少ない。海外の出来事をあまり報じないマスメディアの責任でもある。