コラム


by katorishu
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今年はイワシが前年の1000倍に増えた

  8月4日(土)
■今年イワシが前年の1000倍も増えていることを、ご存じだろうか。去年はイワシが激減し、イワシは「高級魚」の仲間入りをしたなどといわれたものだ。
 原因は地上の異常気象であるという。最近、台風が日本列島を襲ったが、以前、この時期に台風がやってくることはなかった。台風といえば9月以降にやってくるものだった。

■雨の降り方もかわった。すでに夏の日本の気候は亜熱帯に近い。地球の温暖化の影響である。ところで、現在、温暖化の主要な要因であるC02を最も多く排出している国は、上から順にアメリカ、中国、ロシア、日本、インドである。このうち排出規制を決めた京都議定書を批准しているのは日本とロシアだけである。ロシアは最近ようやく批准した。アメリカは当初、推進派であったのだが、ブッシュ政権になって間もなく、京都議定書からの離脱を宣言した。アメリカ経済の停滞を招くからというのが理由だった。

■5大排出国のうち、日本はもっとも効率のいいエネルギー消費国で、もっとも悪いのは世界最大の人口をかかえる中国である。いずれ中国の人口を抜くと見られているインドは、「常夏」の国なので、暖房装置が必要ではない。そのため他の国ほどエネルギー排出量は増えないと見られているが、それでも今後生活水準が向上すれば、急増する。

■地球の気候が悪化すれば、当然の結果として人類は即滅亡に至る。特に先進国が主導権を握って改善の努力をすることが急務となっているのだが、世界一の排出国のアメリカが無頓着なのは困った問題である。省エネ技術の優れている日本は、この点で主導権を握ることができる。アメリカに向かっても声を大にして、この問題の重要さを説いてもらいたいものだ。

■国内に目を転じると、目につくのは自動販売機の氾濫である。同じ場所に数台の清涼飲料水の自販機が置いてある。いずれも同じような飲み物を売っているので、一台でもいいわけである。自販機を減らし、家庭の白熱電球を蛍光灯に変えるだけで、かなりの排出エネルギーの削減が出来る。都心の高層ビルの乱立も、エネルギー消費にとっては悪い材料である。クーラーなども家庭で2度程度温度を低くさせるだけで、全国的に見れば大変な量のエネルギーの減量につながる。
 地球環境の悪化こそ、21世紀の人類にとって最大の危機である。その認識を一人でも多くの人間が共有することが今ほど大事な時期はない、と思うのだが。
by katorishu | 2007-08-05 00:13