コラム


by katorishu
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インフレの懸念はないのか

 8月24日(金)
■本日だけちょっと涼しくなったと思ったが、2,3時間の睡眠しかとれなかったので疲れた。東京大学大学院情報学環の馬場教授の研究室を訪問。馬場教授はデジタルアーカイブの専門家で、数々の業績をあげている、極めて優秀な学者。教えられること多く、有益な意見交換ができた。
 そのあと、月に一度の放送作家協会理事会に。いつもより長引いたこともあって、疲労は倍加。思考停止状態になっていた。帰宅して数時間眠り、ようやく脳が正常の状態にもどった。

■世界的に小麦粉の値上がりが顕著のようだ。トウモロコシから抽出したエタノールを石油資源にかわるものにしようとのアメリカの戦略で、小麦畑が減ったため、需要と供給のバランスが崩れ値上がりとなった。中東情勢の緊迫化で、石油の供給も先行きどうなるかわからない。
 このあとにくるのは、物価の値上がりつまりインフレである。

■10数年デフレが続いたし、そろそれインフレの懸念が出てきたと見るべきだろう。食糧の基礎となる品の値上げやエネルギー源の値上げは必然的に他の物価上昇につながる。
 国の財政赤字も深刻で、これはインフレによってしか解消できないかもしれない。内外にインフレの懸念材料があるというべきだろう。

■インフレになると、年金生活者の生活が直撃をうける。かつかつに生きている年寄りが多いはずで、仮に10パーセントもの物価の値上がりが生じると、多くの人の生活は根底から崩される。すでに崩されている人もいて、「サバイバル」が生きる目的になっている余裕のない人も多い。

■アメリカの住宅ローンのこげつきで世界同時の株価下落があり、金融当局の懸命の弥縫策でなんとか下落が一時的に停止した。しかし、不安材料がなくなったわけではなく、本当の危機は来年一月ごろであると、週刊誌などが報じていた。
 すでに破綻して、首つりを真剣に考えている「自殺予備軍」も多いに違いない。

■大変な時代にしてしまったものである。北極の氷も急激に溶けており、世界的に何かがおかしい。相当おかしい。しかし、多くの人が「おかしい」と感じていても、変えられない。大きなカタストロフがきて、世界大戦クラスの惨害にあわないと、多くの人は真剣にシステムを変えようと思わないのかもしれない。
by katorishu | 2007-08-25 02:42