ミャンマーで日本人カメラマン殺される
2007年 09月 28日
■ミャンマーのデモ取材をしていた日本人フリーカメラマンが死亡した。流れ弾にあたったという報道があったが、デモを鎮圧する軍隊によって意識的に狙われれた可能性も捨てきれない。
ミャンマーでは軍事政権が長くつづいており、アウンサン・スー・チー女史に対する軟禁状態も長期にわっている。
■ビルマとよばれていたころから、日本とのつながりが強く、親日的な人も多い国だ。以前、日本に滞在して働くビルマ人一家の自宅に伺い取材したことがあるが、みなさん温順で、人間の良さが言動にあらわれていた。
■軍事政権は僧侶なども多数拘留し、群衆への発砲などで、すでに多くの死傷者をだしている。こういう軍事独裁社会に対しては周辺諸国や関係国などが、軍政をやめさせるよう、もっと具体的な努力をすべきだろう。ひところ日本はミャンマーへの援助を減額したりしたのだが、経済的理由から依然として軍政への援助をつづけている。
■中国にも対ミャンマー貿易で儲かる人物や組織があるのだろう。軍事独裁に対して中国政府の対応は極めて甘い。もっとも中国には、国民のデモや集会を軍部が弾圧した「天安門事件」があり、他を非難することは「天にツバする」ことになるの。それで甘いのかもしれない。
■イラクのように外国勢力が力で「軍政」を転覆させるのは論外だが、国際社会は軍政への抗議の意志を強く表明すべきだろう。
死亡した長いカメラマンは中東などでも単独で危険な地域にはいり、映像による報道をつづけてきた。貴重で、勇気のある人だ。日本政府はミャンマー軍事政権に強く抗議をし、場合によっては援助を停止するくらいの措置をとるべきだろう。