消えた年金の総額が2兆3500億円だという
2007年 10月 09日
■消えた年金の総額が社会保険庁のサンプル調査の試算で、2兆3500億円になるという。あくまで試算であり「正確なものではない」としているが、ほぼこれだけのオカネが消えてしまったのである。政府は来年3月までに5000万件を照合する作業を完了させるとしているが、出来るのか、疑問である。
■消えた年金は国庫から補填されるというが、いやはやである。例のグリーンピアなどへ使った膨大な年金はどうなったのか。舛添厚労大臣は、市町村の末端での年金詐取のことばかりに言及しているが、高級官僚や族議員による「合法的な」年金詐取と失政については、なにも語らない。国や行政への国民の信頼を失墜させたことの責任は大きい。膨大な年金基金を無駄遣いしたグリーンピア関係者への聴取こそ率先してやるべきである。
■10日、北千住の駅前にある1010劇場に「お笑いハイスクール」を見に行く。脚本アーカイブズの主催なので見に行った。ぼくはこの件には直接かんでいないので、本日は純粋な「お客」として入場券を買ってカミサンと見た。団塊の世代のための「お笑い講座」ということであったが、後半はビリーバンバンや湯原昌幸らの歌、歌。それなりに面白かった……と記しておこう。
■終わってカミサンと「教え子」の制作会社勤務のK嬢、女医のN嬢の4人で食事をしながら歓談。2人とも、お笑いハイスクールの出し物の中では「だるま食堂」がよかったとのことだが、ぼくはそれほど面白いとは思えなかった。松鶴家千歳の古い芸に哀愁を感じて、面白いと思った。
■「教え子」の2人は30代だが、ぼくなどと好みがかなり違うな、とあらためて世代間の感覚の違いを実感した。しかし、考えてみればぼく自身、20代、30代のころと、関心の対象がかなり違う。一人の人間でも年とともに好みがかわっていく。一方で、幼少期の社会環境も、その人の価値観や美意識に微妙に影を落としているのだろう。
■若いころ、西行に関心をもつことなどなかったのだが……。アマゾンでから送られてきた西行関係の本を手にとると、仕事がはかどらなくなりそうで、やや心配だ。