コラム


by katorishu
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防衛省、守屋元次官の「接待疑惑」

10月19日(金)
■本日またも政治の中枢での「疑惑」が発覚した。守屋前防衛次官が防衛専門商社「山田洋行」の元専務からゴルフ接待を受けていた件である。山田洋行は昨年度までの5年間に装備品の納入で防衛省から約170億円分を受注しているという。自衛隊員倫理規定によると、次官を含む隊員が利害関係者とゴルフすることを禁じている。

■守屋氏はゴルフだけでなく飲食接待等も数多く受けており、追求していけば思わぬ「汚職」にぶつかるかもしれない。以前から防衛省で兵器等の買い入れを担当する調達丁関連の疑惑が噂され、特捜が密かに捜査をしていたとの情報も流れていた。

■兵器などの軍需物資は、「国家機密」として「機密あつかい」されやすく、それだけに中でどんな取引が行われているか不明であり、癒着や汚職の温床になりやすい。
 以前、あるベテラン芸者に取材したことがある。彼女はかつてマスコミで話題になった「金融ブローカー」の「愛人」であった人だが、その人がなくなったあと、防衛庁に兵器などを納入する会社の経営者と深いつきあいがあったという。

■彼女の口ぶりでは、ずいぶんと「儲かっていた」会社であったようだ。在日米軍とも取引があったようだが、具体的には話してもらえなかった。「武器商人」というのは、今も世界中で暗躍している。アメリカの軍需産業と政府の関係を見てもわかるが、武器商人は国家機密を盾にかなり「甘い汁」を吸うことのできるビジネスである。

■とにかく秘密のベールにつつまれているので、真相はなかなか表にでてこない。そのうえ、巨額の金額が動く。値段が「市場で決定」されることもなく、ごく一部の関係者の中で決められている。当然、リベートなども生まれやすい。
 いずれにしても、軍需産業ほど率の良いビジネスはない。

■イラク戦争を強力に推し進めたのはチェイニー副大統領だが、チェイニー氏がアメリカの兵器産業と深いつながりのあることは知る人ぞ知るである。古くなった弾薬などを「消費」するために、イラク戦争に踏み切ったという説もあるくらいだ。
軍需産業や兵器をとりあつかう商社などと防衛省の調達部門に、さらに大きな問題があるのかないのか。特捜はもちろん、参議院で多数党となった民主党も頑張って、真相解明にあたってもらいたいものだ。
by katorishu | 2007-10-19 23:52