コラム


by katorishu
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守屋前防衛省事務次官の証人喚問

 10月29日(月)
■寝不足なので、仕事の打ち合わせを終えて真っ直ぐ帰宅した。眠ろうとしたが眠気がささないので、テレビをつけると防衛省の守屋前事務次官の証人喚問が行われていた。1時間ほど経過したところで、野党の質問がはじまったところだった。肝心なところで守屋前次官は「記憶にない」とか「うけたまっていない」などと逃げていたが、利害関係のある軍需の専門商社と200回を超えてゴルフ接待を受けていたことなどから考えて、常識的に見て、なんらかの便宜をはかったということではないのか。

■事実を覆い隠そうとする疚しさからか、苦しい答弁であり、防衛省の「天皇」といわれた面影はない。ただ、追求するほうも「情報」などが乏しく、「決め手」となる証言は引き出せなかった。
 特捜が、この問題を調べているというし、さらに政治家もからんだ「一大汚職」に発展する可能性も強い。徹底的に膿をだして欲しいものだ。

■ところで、週間新潮11月1日号によれば、守屋前次官をゴルフ接待していた元山田洋行の宮崎専務が、山田洋行から新聞記者もゴルフ接待を受けていたと語っている。宮崎専務は山田洋行の経営者と意見があわず、幹部社員をひくつれて別会社を設立した。そのことで、山田洋行の経営は宮崎専務を起訴した。

■さらにマスコミで宮崎専務をたたくため、山田洋行は自分たちの経営するゴルフ場で大手新聞社の3名の記者とテレビ局2社の3名の記者を宿泊つきで接待していたとのことだ。「今回の報道はすべてが一定のシナリオにもとづいている」と宮崎専務は強調する。「内紛」がもとで、この問題が表面化したということか。どっちもどっちで、要するに巨額の防衛予算にむらがった組織は人の「一部」ということだろう。

■「米軍再編」に関して、守屋氏は沖縄の名護市の辺野古のV字型滑走路案に変更したことに力を発揮したといわれる。これは1兆円規模の巨大利権であり、守屋氏の動きの背後に「贈収賄」の匂いが漂ってくる。
 本日発売の週間朝日は「防衛省崩壊」という特集を組んでいる。兵器納入に関しては、「国家機密」という盾で情報を隠蔽し、一部官僚や業者が情報を独占してきた。納入価格が適正かどうかについても、よくわからないので、ごまかそうとすれば簡単にできてしまう。

■防衛省は汚職が日常的に起こりうる土壌に乗っているといっていいだろう。今後さらに疑惑が出てくるにちがいない。こういう疑惑が噴出してきたのも、参議院で野党が多数をしめたためではないか。権力の「浄化」にとって政権交代がいかに重要であるか、あらためて実感する。
by katorishu | 2007-10-29 23:33