コラム


by katorishu
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75歳以上の人口が1割を超えた

 11月21日(水)
■日本の75歳以上の人口が総人口の1割になったと総務省が発表した。推計人口は1276万人で、前年同月比で約55万人増加であるという。総人口は1億2779万人で、75歳以上を男女別に見ると、男性が479万人、女性は797万人。一方、15歳未満は1728万人と前年同月比で約14万人減少し、少子高齢化の進行を改めて示す結果となった。(時事通信)

■65歳以上の人口は2744万人(前年2657万人)で総人口の21.5%になっている。これは大変な事態というべきだろう。今後さらに高齢者が増え続け、年少者が減少する。こういう社会がうまく機能する可能性は極めて低い。日本という社会のシステムを根本から改めないと、今後、10年、20年後には「地獄図絵」が現実のものとなるのではないか。

■韓国や中国でも日本に劣らず「少子高齢化」は進んでおり、今後、深刻な事態を迎えることになる。人口問題は、環境問題と並び地球規模での懸念すべき大問題となりつつある。私見では、この危機を回避するには人間の欲望(特に物的欲望)にかなりの程度ブレーキをかけるしかないと思う。

■「もったいない」とか「清貧」とか「辛抱」といった死語になった言葉が蘇るような社会にしない限り、目の前にひかえている「危機」を回避できないのではないか。アングロサクソンが産業革命を武器に追求してきた「繁栄」の限界が見えたということである。
 市場原理主義経済の「成功者」であるアメリカが、今おかしくなっている。サブプライムローンに端を発した株の低下傾向もかわらず、本日日経平均が15000円を割り込んだ。原油価格も高騰をつづけているし、「ただならぬ」事態になってきたようで、「世界恐慌」一歩手前だというエコノミストもいる。

■こういう時代であるからこそ、言葉の本当の意味の「改革」が必要なのだろう。一部の人間が得をする改革ではなく、できるだけ多くのひとのためになる「改革」。口でいうほどたやすくはないが、このままでは危ない。かといって、有効な手段があるのかどうか。

■昨日、テレビ朝日でスペシャル番組「聖徳太子の超改革」の試写を見た。堺屋太一氏の企画・原案で、ドラマ部分にぼくもからんでいる。この番組が完成するまで、ドラマより数倍面白い(?)紆余曲折の「ドラマ」があり、スタッフの苦労も並大抵ではなかった。最終的に「堺屋太一史観」に貫かれた番組となった――と記すだけにとどめておこう。
 放送日は12月25日(日)、テレビ朝日で、18時56分より20時54分までです。ぜひご覧になってください。
by katorishu | 2007-11-21 22:55