コラム


by katorishu
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45人もの民主党議員が訪問する中国の今

 12月6日(木)
■小沢民主党党首を団長に45人の民主党議員と後援会の人たちが、中国を訪問の旅に出た。胡錦涛国家主席との会談も予定されているという。隣国と仲良くすること自体は結構なのだが、中国について最も気になることは、当局が国策を進める際に強権を発揮することである。

■ロイター電によると、来年8月に夏季五輪の開催を控える北京で、五輪開催を理由に150万人もの北京市民が住居からの立ち退きを余儀なくされる見込みであるという。人権団体の発表で明らかになったのだが、北京では毎月推定1万5000人が家を追われており、立ち退きはしばしば、十分な補償金もなく、乱暴かつ独断的な方法で行われているとのこと。

■「The Centre on Housing Rights and Evictions (COHRE) 」という人権団体の調査であり、それによると五輪開催によるインフラ整備事業で、これまでに120万人以上が自宅から立ち退いている。外国人に「驚異の経済発展」をとげた街を見てもらいたいという当局の思惑のもと、半ば強制的に立ち退かされる国民は、たまらない。

■巨大人口をかかえる中国が、今後の日本にとって最重要国であることは間違いなく、だからこそ次の政権を狙う民主党が大変な数の議員を動員して訪問するのだろうが、「繁栄」のかげで「弱い者」に対して強権的な政策が行われている事実は、忘れないほうがいい。
 すでに経済は実質的に「資本主義」だが、言論の自由はないし、指導者が選挙によって選ばれていない。14億になろうとする膨大な国民のひとりひとりが投票権を行使したら、収拾のつかない混乱が起こるので、他の「民主主義国」のような制度をとりいれるのは時期尚早であるという声も聞く。

■しかし、力で押さえこむには限界がある。北京オリンピック後の中国がどうなるか。世界は「ただならぬ」様相を呈してきているし、気になることである。無力な一国民が気にしても、どうなるものでもなく「時の流れ」に個人はあらがいようもなく流されていくものだが、「アメリカの凋落」のあと、中国とロシアがどう動くか。民主党の対応に注目したい。

■時差ボケが残っており、脳の働きも悪く仕事がはかどらない。今月は少なくとも、3作の舞台公演(いずれも知り合いが出演していたり、知り合いの劇団)を見る予定で、さらに知り合いの作った映画の試写などもある。面白いといいのだが……。
 「創る」ことに情熱を傾ける人たちに刺激され、脳を活性化させたいものである。
by katorishu | 2007-12-07 01:49