コラム


by katorishu
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

国会図書館にいって目につく衰退傾向の自民党と社民党

12月14日(金)
■久しぶりに国会図書館にいった。永田町駅を出て自民党本部前を通っていくのだが、門前に7,8人の警察官が警備している。ちょっと緊張した動きがあると、周囲の道の角にも機動隊らしい屈強な若者がたっている他、私服らしい人の姿も目立つ。

■本日は、だらけた国会審議を象徴しているのか、なんとなく弛緩した空気が漂っていた。国会図書館の7階の食堂の窓から「社会民主党」の大きな看板が見える。党勢の劣勢の象徴なのか、周囲の建物がきれいに建てかわるなか、なんとなく「みすぼらしい」印象をうける。かつて自民党と社会党が水面下では時に手をむすび「55年体制」を維持してきた。「談合政治」の気味があったが、思えば「いい時代」であったのかもしれない。

■右肩あがりの経済成長がつづき、アメリカという巨大な「主人」のもと、この主人に真っ向から反対しなければ、政治でも経済でも「誰がやっても」そこそこの成果を出せたのである。そのころの「成功体験」「成功モデル」が体の随から抜けていない一群の指導層がいて、依然として力をふるっている。

■政治家はもちろん「特権」官僚なども含めた指導層の半分以上が、権力を温存するため、子や孫への世襲や閨閥などで、自分の力を継続させていこうとしている。この層は長年にわたって日本社会に根をはってきたので、なかなか崩れない。この層が崩れれば、日本はよくなる、といった単純なものではないが、そのような「大手術」をしなければ、このまま野垂れ死にしかねない状況にきていることは否定できない。

■なんとなく気が晴れない、頭の上に暗雲がたれこめているような思いの人は多いのではないか。テレビのゴールデンアワーには、相変わらず「バカ騒ぎ」に終始する「お笑い情報番組」とやらが流れている。見る人がいるから、テレビ局はつくって流すのである。気分が重いからそんな「バカ番組」にぼんやり眼をやっているのか。

■帰宅してテレビ朝日の「放送ステーション」をつけたところ、スポーツジムで何者かが散弾銃を発射し死傷者が出たとのニュースを、現場中継をまじえ放送していた。そのことを伝えることは結構なのだが、番組を開始して30分以上が経過するのに、まだそのニュースを続けている。

■この番組は「ニュース」のジャンルである。他に報ずべきニュースがあるはずで、ひとつのニュースにこれだけ長い時間をとるのは、異常としか思えなかった。国運を左右するような大事件や大災害などなら別がだ、番組の半分近くをさくとは。間に他のニュースをまじえながら、ときどき、進行状況を写すというようなことをやるべきではなかったのか。アメリカでも銃乱射事件が起きているし、これは「数字をとれる」と制作者が判断したことは十分予想できる。

■久米氏から古館氏にかわったこのニュース番組、ぼくは数あるテレビ番組の中で選択的により多く見ていてそれなりに評価しているので、本日の、あの一事件にかける時間の長さは、異常と感じた。10時35分になってもまだやっており、すぐ気象情報になった。チャンネルをCSの専門チャンネルやBSににかえ、海外のドキュメンタリー番組などを見ると、作り手の質の高さ、志の高さが垣間見ることができ、ホッとする。もっと多くの人がCSなどの専門チャンネルを見るようになれば、テレビはかわるのだが――。じっさい、これらの専門チャンネルは面白いのである。
by katorishu | 2007-12-15 11:58