コラム


by katorishu
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 週間ポストが報じる「道路役人の金貸し事業」の面妖さ

 2月18日(月)
■週間ポストに「天下りの道路役人が『ガソリン税』で金貸しビジネスを行い、年収1900万の丸儲けをしている」という記事が載っている。ガソリン税のうち最も不透明な使い道は「貸付金」制度であると週間ポストは指摘しているが、驚いたことに、道路特定財源から、約1兆7800億円を融資にまわしているのだという。

■大半は国(国土交通省)から自治体や地方道路公社などに「道路建設資金」として貸し付けられているのだが、そのうち2270億円が同省の天下り財団を通じて『銭湯付き駐輪場』や『駐輪場付き住宅』などの建設資金に貸し付けられている。

■融資の窓口になっているのは国交省認可の「財団法人・道路開発振興センター」で、この財団には一般職員は8人なのに対し、常勤理事が4人、全員が官僚OBで、役員4人の給与は年間で計6700万ほどになるという。「道路特定財源」にはこの種の税のムダづかいがじつに多く、天下り官僚の典型的な「既得権益」になっている。

■「役人天国」日本を象徴する姿で、多額のガソリン税を払っている人はもっと怒らないと。今週のポストには、細川元首相と小泉元首相が「密会している」といった記事も出ており、興味深い。新党の旗揚げを政界ではさまざまに模索しているようだ。魑魅魍魎の住む世界なので、なにがあってもおかしくはない。洞爺湖の環境サミット後に行われるであろう総選挙にむけ、水面下で政治家はいろいろ狐と狸の化かし合いのようなことをやっているにちがいない。

■最近の世の中は複雑微妙なので「水戸黄門」のドラマのように白黒がはっきりしない。権力者についてだが、一見「善人」が結果としてワルであったり、ワルと思われていた人が結果として社会に利益をもたらすこともある。世論調査でしめされる「世論」の選択が「間違い」を犯すこともしばしばである。個人のレベルでも「良かれ」と思ってしたことが、ある人を深く傷つけたり、誤解曲解されて「策略家」と思われたりする。

■こういう時代「世渡り」というのもむずかしいものだ。小さな小さな組織にも、さまざまな確執があって……組織をやめたり、批判したり、根も葉もないことをふりまいたり、逆に興味をもってはいってきたり……いろいろである。
 良否を判定するにも、すこし長い目で見ていかないと、間違いを犯す。もっとも、権力からほど遠い、力のない個人のやることなど、たとえ間違ったとしても、「罪」は軽いものだが。
by katorishu | 2008-02-19 01:57