中国の軍事費増強について
2008年 03月 04日
■中国の軍事費が20年連続で2桁の伸びであるという。中国当局は兵士の給与のひきあげとハイテク化のために数字がのびたと説明している。一方、アメリカ国防総省は中国当局は軍事費の数字を少なめに発表しており、実質的にはさらに大きな伸びになっており、周辺諸国に軍事的脅威をあたえていると警告を発した。
■経済の急成長とともに、中国国内の格差もひろがり、表面とはちがってかなり不安定な社会になっている、と中国通は語っている。特に人口の多数をしめる農民層の生活は繁栄にとりのこされて貧しく、不満がマグマのようにたまっている。
いずれマグマが爆発することも考えられる。専制的政治家は国内の不満をかわす方策として、隣国などの脅威を強調するものである。
■軍事費の増強には、当然、明確な意図がある。国際政治は、究極のところ「力」で決まることを、現実主義者の中国の政治家はよく知っているのだろう。力のひとつは経済であり、もうひとつが軍事である。これまでアメリカがこの二本柱で世界を支配してきた、といっていいだろう。アメリカの黄昏が見えてきた今、中国の台頭の一方で、再びプーチンの主導するロシアが急速に台頭しつつある。ロシアの核兵器は健在だし、地下資源が莫大な富を生み出している。
■識者はあまり指摘しないが、中国の軍備増強政策には、今後「帝国」として存在感を強めるにちがいないロシアへの「備え」もあるのではないか。
中ソ両国は国境紛争をめぐって1970年代戦争をしているし、毛沢東とスターリンの両独裁者の確執、憎悪も相当なものであった。ふたつの国の指導者とも、旧独裁者の尾てい骨をひきついでいる。1960年代後半から70年代にかけて「ソ連ウオッチャー」をしていたので、気になることである。
■株価の下落もとまらないし、官僚機構の劣化も著しい日本。福田政権の不支持率は、各新聞社の調べで軒並み50%をこえた。司令塔がレイムダッグ化していることも、困ったことである。解散総選挙で人心一新を国民の多くは期待していると思うのだが。
■明日から金曜まで、瀬戸内海方面に「シナハン」にいきます。メールなどは見ないことにしようと思っていますので、仕事上のメールなどで返事が遅れるかもしれませんが、悪しからず、ご了解ください。
ぼくのメインテーマである「異文化摩擦」を素材とした「大作映画」で、ぜひ実現させたい。まだ未知数のところが数々ありますが、ともかく、プロジェクトはぼくも含めた3人で進行させつつあります。実現すれば来年度の邦画の話題作になるはず、なのですが……。
問題は要するに資金。ぼくの作ったストーリーだと、10億円ほどないと厳しいでしょう、と本日もプロデューサー氏と話し合った。原作と脚本を書くつもり。ぼくにとって「ライフワーク」になりそうなので、なんとか実現にむけて微力ながら努力したいもの。