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笹公人、第三歌集『抒情の奇妙な冒険』

 3月26日(水)
■知人で歌人の笹公人さんが第三歌集『抒情の奇妙な冒険』(早川書房刊)をこのほど刊行した。笹さんは1975年生まれ、「新世代短歌の旗手」ともくされている人で、朝日カルチャー・センターなどの講師もされている。 
 以前、ぼくの友人を介してあって歓談し、意気投合した。笹さんは寺山修司から強い影響をうけており、ノスタルジーのいりまじった抒情を基盤にして、世相への皮肉、批判のはいった「時代」をも、静かに、そっと、あぶりだす。全編が笹公人の心象風景である、といっていいだろう。

■例えば――
 隣町のピアノ教室燃えている そのけむり 恋 恋のごとくに。

 「角川ジェネレーション」と詞書きされた句は――

 廃駅に兆せる凶事のまぶしさに金田一耕助が手を振る

 時の神の気まぐれがつくる物語 そしておまえは信長になる

 等々、イメージを刺激される現代短歌がはいっています。定価1300円。発売されたばかりです。短詞型文学に興味のない方も、一度手にとってみてください。意識の底におしこんでいたものが、ゆっくりと喚起され一瞬、時間を忘れることができるかと思います。 
 ふっと、これは時実新子氏がはじめた「現代川柳」に、どこか通じると思った。
 
by katorishu | 2008-03-26 13:04 | 文化一般